「24時間戦えますか?」という言葉。

そう、バブルの頃、某CMで流行した言葉ですね。

まだまだ労働環境が重視されない時代である一方で、労働に見合った賃金の支払いがあったためか、文句を言う人もほとんどいなかったように記憶しています。

不満があれば、そこを辞めて他に行けばいい。

人を必要としているところは、山ほどある。

そんな古き良き時代でした。

あれから、30年。

先進国の中でも、経済的に発展していないのは、日本だけとなりました(苦笑)

何が原因なのでしょうか?

一番の原因は、「労働人口の減少・少子高齢化」でしょう。

つまり、日本のバブルは単なる「利益の先食い」だったと。

人口ボーナスが終わり、人口オーナスに入ってから、政府はこれといった有効な手は打てずに、今に至る。

そんな感じでしょうか。

 

さて、話をRPAへ。

RPAは、24時間動けるのか?

私が担当しているお客様で、某サイトにおいてお申込みがあった場合、応札するRPAロボットを動かしています。

元々は、人が行っていた作業をRPAに置き換えたのです。

 

リアルタイムで全国から見積もりを求める人たちに対して、一定の条件にあっていれば、業者として手を挙げる(クリックする)。

簡単にいうと、そういうシステムです。

イメージで言えば、「引っ越し見積もり一括サイト」みたいな感じを思い描いて頂ければ、想像しやすいと思います。

 

RPAロボは、数分おきに画面を更新して、画面に現れる文字(住所・金額・条件)を読み取り、エクセルシートにまとめた条件一覧と照らし合わせて、合致するようであれば、応札するという仕組みです。

応札すると、指定のフォームにて本文を入力して、メール送信まで行います。

そこまで全てRPAロボに行わせています。

それを、無限ループで24時間回しているのです。

RPAというものをあまり知らない人がこの様子を見ると、結構驚かれると思います。

「へぇ、そんなことまでRPAで出来るんだ!」と。

実際、いままでこの作業の為に数人のアルバイトの方を雇っていたそうですが、RPAの導入で人を雇用する必要なくなりました。

 

で、本題の「24時間稼働」です。

それまで作成してきたRPAロボに関して、24時間動きっぱなしという稼働方法で運用したことがありませんでした。

今回、その運用をお手伝いしてみて、どうだったのか?というと。。

 

結構止まります(苦笑)

数日に1度は止まっている気がします。

止まる度に、思いつく限りの対処を施すのですが、それでも止まります。

RPAの特徴として、「1度目にちゃんと動いても、2度目ちゃんと動くとは限らない」というものがあります(苦笑)

もちろん、自動化対象の環境が何も変わっていない状態でも、そうです。

止まる原因は、パソコンの一時的な処理のもたつきであったり、対象のサイトの不具合であったり、はたまたRPAツールのバージョンアップに起因するものと様々な原因が考えられます。

利用しているRPAツールが、Power Automate Desktopという「クライアント型RPA」ということもあり、大規模・長時間運用向きに作られている「サーバー型」とは異なるということもあるのでしょう。(サーバー型でも止まる時は止まると思いますが。)

 

なお、止まった際には、それをメールで知らせる工夫などをするなど、運用体制を整えれば、業務に使えなくはありません。

それでも、RPAが少しの間でも止まると業務に大きな支障が出るという部分には使うべきではないしょう。

あくまでRPAは「簡易自動化ツール」という位置づけで、何かあってもカバーできる範囲での採用・運用をすべきなのです。