私、昔から疑問に思っていることがあります。

それは、「基礎」って何? ということです。

勉強にしろ、スポーツにしろ、どこでも「基礎は大事」と教えられます。

建物で言えば、土台にあたる部分で、ここがいい加減だと良い建物は立てれない!などと表現されることもありますね。

その点に関しては、100%同意なのですが、

・どこからどこまで基礎なのか?

ということと、

・基礎の反復だけでどこまで伸びるのか?

ということです。

 

某予備校講師がやっているYoutubeにて、国立大学の試験問題を解説していました。

そこでは、「ここを取りこぼすと、合格はおぼつかない」という問題を例に挙げていたのですが、基礎問題と言って良いのかどうか、判断が難しいところだと言っていました。

「基礎と言えば、基礎なのですが、〇〇の分野と△△の分野の両方の知識が問われるので、まったくの初見で解ける人は、10人中1人いるかどうかでしょう。」と。

つまり、基礎問題ばかり繰り返し解いていても、その問題は解けるようにならないだろうということです。

そこで、ふと最初に書いた疑問が思い出すように湧いてきたのです。

 

ChatGPTさんは、何と答える?

で、今回、この疑問を「ChatGPT-4」さんに投げかけてみました。

————(それに対する回答)——————
あなたのおっしゃる通り、”基礎”は確かに人や分野によって意味する内容が変わる可能性があります。

そして、基礎だけを理解したからと言って、自動的に応用問題が解けるとは限らないというのも理解できます。

しかし、基礎が大事と言われる理由はいくつかあります。

一つは、その分野の理論や原則を理解し、それがどのように働いているのかを把握することで、より複雑な問題や新しい状況に適応するためのフレームワークを提供するためです。

たとえば、物理学の基本的な法則を理解していれば、それが適用される具体的な状況を想像しやすくなります。

もう一つの理由は、基礎が応用の土台となるからです。

たとえば、数学の分野では、基本的な算数(加算、減算、乗算、除算)を理解していないと、より高度な概念や技術(代数、幾何、微分積分)を学ぶことができません。

ただし、確かに基礎問題だけをやっていても応用問題が解けるわけではありません。

それは、理解と応用は別のスキルであり、両方を鍛える必要があるからです。

基礎的な理解があっても、それを新しい状況や複雑な問題にどのように適用するかは、別途練習や学習が必要です。

したがって、基礎的な知識と理解を深めることは重要ですが、それだけでなく、応用的な問題解決の練習も必要となるでしょう。

このバランスが大切と言えます。
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なるほど。

当たり前といえばそれまでですが、かなり腹に落ちる回答でした。

RPAでいう基礎とは?

さて、話をRPA(PAD)に。

RPAを人に教えるようになってから、結構な日数が経過しました。

フロー&シナリオも結構な数、作成しました。

イレギュラーな状況での対応方法も苦労しながら覚えました。

そんな私から「RPAロボ(フロー)」作成を見た場合、

・基礎とは?
→操作方法はもちろんとして、「よく出てくる作成手法」のこと

・応用とは?
→頻度が少ない作成手法、イレギュラー対応方法のこと

といった区別をしているように感じます。

そこから「PADを習得するにあたり、どのような教材が受講者にとって好ましいのか?」を考えてみますと、
①PADの基本的な操作方法
②定石と言われるような頻出パターン(考え方)
だと思うのです。

正直、②がとても大事だと思うものの、扱う量は相当あります。

そのため紙媒体の教材では、紙面が限られるため、理論的にほとんど扱えず、①が大半にならざるを得ないでしょう。(アプリケーション1つ学ぶのに、誰も百科事典のような分厚い本を好んで選ばないでしょう!)

ですので、書籍のみで学習した方は、いざ自社の反復作業を自動化しようとしても、応用が利かない(手法が思いつかない)という人が多いのは、このせいだと思うのです。

周りに詳しい方がいれば、その都度質問して、徐々に定石を身に着けていけるのですが、そうでない環境にいらっしゃる方には難しく、数学の難問を解くが如くイライラさせられることが多いでしょう。