AI全盛期の今、これからRPAを検討するのは、もう遅いのでしょうか。

最近は
「これからはAIエージェントが全部自動化してくれる」
「RPAはもう時代遅れなのでは!?」
といった話をよく耳にします。

もしそれが本当であれば、今からRPAに時間や労力を割くのは、確かに愚策に見えるかもしれません。

結論から言えば――
全然、遅すぎません。むしろ、AIを使う側に回りたいのであれば、今だからこそやっておく価値があります。

実際、弊社においても、大学といった機関からの依頼(外注・内製化ともに)も増えています。

 

AIエージェントが全部自動化してくれるというのは幻想

AIエージェントは、多くの場合チャットボットの形で提供されます。

そのため
「AIエージェントが勝手に仕事をしてくれる」
という印象を持ちやすいのですが、実際にはその裏側で、複数の仕組みが同時に動いています。

その中核の一つが、RPAツールです。

例えば、
「承知しました。請求書を作成します」
とAIエージェントが返答した直後、裏ではRPAが起動し、

請求データを取得し
既定のフォーマットに入力し
ファイルを保存し
メールで送信する

といった一連の操作を実行しています。

ここで重要なのは、
何の指示もなく請求書が完成することはない(だって、どの雛型を使って、どのファイルのどの値を使えばいいのか、言っても無いのに分かるはずがない!)
という点です。

どの画面を開き、どこに何を入力し、どのタイミングで保存するのか。
これらはすべて、事前に「フロー」として定義されている必要があります。

つまり現状では、
自動化したい業務の数だけ、RPAのフローが必要
というのが現実です。

もちろん、外部サービスが完璧に用意されている業務(ホテルの予約など)であれば、RPAを作らずにAPI連携だけで済むケースもあります。

しかし、自社独自の帳票、社内ルール、過去データを使った処理となると、やはりRPAによる事前設計は不可欠です。

 

RPAは「大人のスクラッチ」

スクラッチは、小学校などで子供がプログラミングを学ぶためのツールです。

ブロックを組み合わせることで、
「順番に処理する」
「条件で分岐する」
「繰り返す」
といった考え方を直感的に学べます。

RPAも、本質的には同じです。

画面操作という形を取っているだけで、やっていることは
業務を分解し、順序立て、例外を考慮して組み立てる
という設計作業です。

つまりRPAとは、
業務設計力を鍛えるための、非常に優れた教材
でもあるのです。

 

RPA習得は、AI時代における大きな武器になる

ローコード・ノーコードツールは
「プログラミング知識なしで使えます」
とよく言われます。

しかし正確に言えば、
プログラミング言語が不要なだけ
です。

条件分岐、繰り返し、例外処理、データ構造。
これらの基礎的な考え方、つまりアルゴリズム的思考は不可欠です。

RPAを学ぶことで、

業務を構造として捉える力
曖昧な作業を言語化・手順化する力
AIに「何を任せ、何を任せられないか」を見極める力

といった、いわゆる「プログラミング思考」が自然と身につきます。

これは、今言われている「AIを使う側に回る」ためのスキルそのものです。

 

RPAも確実に省力化されていくが…

将来的に、今のように
「1つずつクリックしてフローを組む」
という作業は減っていくでしょう。

自然言語の指示や、画面操作動画の読み込みによって、全体の8割程度はAIが自動生成する時代になると考えられます。

しかし、残りの2割。

業務固有の例外処理
イレギュラーな入力
想定外の画面変更
最終的な責任判断

これらは、当面人間が担う必要があります。

そしてその2割こそが、
業務の本質であり、価値の源泉
でもあるのです。

この2割の作業が出来る人は必要とされるし、できない人はAIにすべての仕事を奪われてしまい、会社での存在価値を見つけるのが難しい時代になってくるのです。

 

今RPAをやることは、未来への投資

RPAは、AIエージェントに取って代わられる存在ではありません。

むしろ、
AIエージェントの「手足」として組み込まれていく技術
です。

今RPAを内製化できるようにスキルアップ、もしくは外注で導入しておくことは、

業務を構造化する経験を積み
AIと人の役割分担を理解し
将来のAIエージェント活用をスムーズにする

ための、極めて実践的な準備になります。

「AIの時代だからRPAは不要」ではなく、
AIの時代だからこそ、RPAを理解している人材・企業が強い。

RPAツールで学べる知識は、他のAIツール運用において、転用が利きやすいのです。

という訳で、今からでも遅くないどころか、ますます需要の高いスキルなのです。
そういったこともあってか、法人だけでなく、個人でも弊社サービス(e-Learning)お申込みされる人は、いまだに結構多いのです。