RPAというのツールの凄いところは、自動化対象のアプリケーションを選ばないところです。

通常の「自動化機能」というのは、その会社が作ったアプリケーション内でしか動かないものです。

なのに、RPAはマウスとキーボードの動きを再現することで、自動化を実現しているのです。

但し、そのメリットがデメリットになるケースもあります。

 

RPAツール運用の厄介な点

不思議に思ったことはないでしょうか?

「RPAツールは、どうやって画面上のボタンや入力欄を認識しているのだろうか?」と。

RPAツールによって若干異なるのですが、PowerAutomateに関して言えば、UI要素と呼ばれる情報を頼りにして認識しています。

もっと簡単に言えば、我々が荷物を送る際に付けることがある「荷札」みたいなものがあるのです。

その荷札に書かれている番号などを見て、「あっ、これだ!」とRPAツールは認識しているのです。

そして、問題になるのは、その荷札情報が勝手に変わることがあるのです。

 

どうして勝手に荷札情報が変わるのか?

結論から言えば、その「自動化対象のアプリケーションを造っている人の都合」です。

RPAツール側の都合ではありません。

レイアウトを変更したり、他のボタンや入力欄を追加した時の整合性の為だったりと、完全にあちら側の都合です。

あっ、もう1つありますね。

それは、利用している「ブラウザのアップデート」です。

Edgeだったり、Chromeだったりが自動アップデートを行い、その時に表示情報が少し変わるということも良くあります。

アプリケーションの方はそれほどUI要素変更頻度は多くないのですが、ブラウザを介して利用するサービスの場合は、結構ありますね。

 

どう対応すべきか?

基本的には、「その都度、UI要素を取得し直す」ということになります。

正直、取得自体は難しくありません。

ただ、「本当にUI要素の変更で止まったエラーなのか?」とか、「どこで止まったのか?」ということを識別するという、その前の段階の見極めスキルが必要になってくるのが厄介なのです。

となると、付け焼刃で対応するのが難しいという話になってきます。

また、一か所変更されていると思ってそこを直しても、案外同時に他の箇所でも変更になっていることが結構あります。

そういったことを勘案すると、ある程度フロー作成できる人でないと対応が難しいという結論になってきます。

 

結論は?

元も子もない結論になりますが、「直せる人であれば、数分で直せる(テストに掛かる時間は別)が、そうでない人が直そうとすると、時間だけが経過する」ということになります。

RPAツールの社内利用は、保守がセットになってきます。

また、RPAツールで自動化すると、その便利さにもう手動に戻ろうとは思わないでしょう。

水道から水が出るのに、わざわざ川に水汲みに行こうとは思わないのと同じです。

今後、ますます事務作業は自動化されていくでしょうし、そうしないと同業他社との競争に負けてしまうでしょう。

そのためにも、導入時はもちろん、担当者が異動や退職という時には、「今後、どうやって運用していくか?エラー時には、誰がどうやって対応するか?」は必ず考えなくてはいけないのです。

残念ながら、「将来的には、AIが全部やってくれるのでは!?」という未来は、今のところ見えていないのです。

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