よく混同されがちなのですが、この2つは別物です。
この違いを説明する際に、単純に2つだけを比較するよりも、マイクロソフトのサービス群から理解する方が分かりやすいと思います。
■Micorosoft Power Platform
マイクロソフトの提供しているサービス群として「Microsoft Power Platform」というものがあります。
説明にも書かれている通り、今流行りの「ローコード・ノーコード」のサービスで、プログラミングを少し、もしくは全く使わずにアプリケーションを使えるというものです。
2022年11月時点において、5つのサービスが提供されていますが、「Power Automate」以外の説明は、ここでは割愛させて頂きます。
ここで知っておいて頂きたいことは、「Power Automate」は、「Power Platform」として提供されているサービスの1つであるということです。
この「Power Platform」は、一見すると別々のサービスのように見えますが、場合によっては相互に連結させることが出来、より広範囲の業務を自動化することが出来るのです。
まだ発展途上なサービスなので、この先どんどんサービスが追加されたり、使いやすくなってくると思います。
■Power Autoamte
そして、本題。
マイクロソフトのサービスは、時折、サービス名をいきなり変更するので、混乱させられます。
また、公式サイトに古い情報が残ったままになっていることもあり、どれが正しいのか分からなくもなりやすいです。
ここで覚えておいて頂きたいことは、
Power Automate — ①Power Automate (クラウドフロー)
— ②Power Automate Desktop
といった形で、2つに枝分かれしていることです。
■クラウドフロー
簡単に言えば、世の中にある有名なクラウドサービスを繋げて自動化できるサービスです。
例えば、クラウド版ExcelとBoxを繋いで自動化したりといったことが可能です。
もちろん、あらゆるクラウドサービスを繋ぐことが出来る訳ではなく、マイクロソフトが「コネクタ」として採用しているものに限ります。
このクラウドフローの良いところは、指定の欄に打ち込んでいくだけで、簡単に自動化出来てしまうことです。
上図では一部だけですが、実際には数百のコネクタがあり、どんどん追加されています。
この後出てくる「Power Automate Desktop」よりも敷居は低いと言えます。
ただ、その分、決まりきった作業しか自動化できないのが、デメリットとも言えます。
■Power Automate Desktop
簡単に言えば、皆さんのパソコン上で動いているあらゆるアプリケーションを自動化できるツールです。
極論を言えば、マウスとキーボードで出来ている作業であれば、ほぼ自動化できるとも言えます。
自由度が高い分、操作に対して、ある程度のプログラミングの知識が要求されたり、上手く動かないアプリケーションと出会った時には、パズル的な工夫を求められたりもします。
■まとめ
上記で、①と②に分かれている旨をお話しましたが、この①と②も連結して利用することが出来ます。
具体的には、皆さんのパソコンで処理した値をクラウドフローの方へ入れて、何らかの処理をさせるといった具合です。
現時点で、そこまでの処理を実際に行っている企業は多くありませんが、Power Automateが社内に普及するにつれて、そういった使い方をする企業も増えていくと思われます。
また、更にはPower Automateの中で算出した値を、Power Platformのサービスに入れてより大きな自動化を行うといった使い方も一般化されていくのでしょう。