Power Automate Desktop for Windows10がリリースされてから、約半年経過しましたね。
その間、大体1か月に1度、バージョンアップが行われています。
ご存じの通り、Power Automate Desktopは、「WinAutomation」という名前のRPAツールをマイクロソフトが買収して、それをベースにして出来上がっています。
WinAutomationユーザーとしては、Power Automate Desktopを使ってみて、当初は「結構、見切り発車だなぁ(苦笑)」という感想でしたが、2021年9月の時点で、だいぶ追い付いた感があります。
それにしても、まだPower Automate Desktopの情報がインターネットや書籍に少ないことが気になります。
私は、「WinAutomationユーザー」だったので、すんなりとPower Automate Desktopが使えるようになりました。
Power Automate Desktopの書籍としては、まともなものが7月に1冊、初級編として出版されていましたが、本当に初歩なので、物足りなく感じている人も多いかと思います。
そういった意味では、弊社が「初級編」と「中級編」の両方を提供出来ていることをもっとアピールしなくては!と思わされます。
7robotsのカリキュラムにおける「初級」と「中級」の違いとは?
特に、「初級編」の内容は独学でも身につけれる人もいると思いますが、「中級編」で扱っている内容は、独学では習得が難しいものがいくつか含まれています。
具体的に言えば、「RPAツールの社内運用における手法」です。
これは、私がRPAツールを使った開発の現場で、教えて貰った手法なのです。
恐らく、一般的なプログラミングによるシステム開発の手法から転用している部分が多いと思いますが、開発の実務未経験では決して思いつかない内容だと思います。
少なくとも、私の場合はそうでした。
車の開発に例えるなら、「一般乗用車」と「スポーツカー」の違いのような感じです。
同じ「車」と言っても、そもそも設計の段階で思想が異なっています。
RPAツールによる開発において、単なる「個人利用」と、末永く使われていく「社内利用」とでは、ロボットの作り方が異なるのです。
こういうと、「えっ、同じRPAツールで、同じアクションを使うのに、どうして作り方が違うという話になってくるの?何が違うの?」と思った方も多いでしょう。
回答としては、「メンテナンス性」と「安定性」と答えます。
やはり、社内利用となると「ただ動けばいい!」では、通用しないのですね。
ロボットは、「運用・管理」が大事!
昔、Windowsが普及し、多くの会社でエクセルが使われ始めた時に、マクロを業務に取り入れた会社が少なくありませんでした。
しかし、時間の経過の中で、誰もそのマクロの中身を知っている人はいなくなり、すぐに修正できる人もいないという状況の会社も結構あるようです。
いわゆる「爆弾を抱えている状態」です。
これと同じことが、RPAツールにおいても、起こりえます。
RPAツールも同様にとても便利なものですが、下手に導入すると、会社に混乱を引き起こしかねない側面もあります。
そのロボットを作った張本人が社内にいるうちは良いのですが、異動や退職でいなくなった時が問題なのです。
逆に、「(開発者が)いなくなる」ことを前提としたロボット造りのコンセプトが、RPAの社内利用には必要なのです。