マーケティングを勉強していると、よく「ペルソナ」という単語を目にします。
それは、売り込みたい対象を具体的にイメージすべき!という教えです。
その考え方、よく分かります。
提供サービスを「必要とされる人」に効率よく届けるには、どのような媒体を使えば良いのか?とか、どのような広告文章にすれば響きやすいのか?といったことですよね。
では、RPA(Robotic Process Automation)に置き換えた際にはどうなるのでしょうか?
まず、RPAに関しては、PC上のルーティンワークを自動化できるということになります。
となると、ほぼすべての企業が対象ということになります。
あとは詰まるところ、「費用対効果」の話になりますね。
社内のスタッフにRPAツールを習得させて自動化する方法もあれば、外注にして丸投げするという方法もあります。
どちらがベターなのか?ということに関しては、「持ち家」と「賃貸」のどちらが良いのか?論争と同じく、それぞれの環境に大きく依存し、経営者の考え方次第ということになります。
ちょっと話がそれましたが、RPAに関しては、とても自動化できる範囲が広いので、ターゲットとして絞り切るのが難しいのです。
本題に戻りまして、
「7robotsでは、どの業種・業態の自動化が得意なのか?」
結論から言えば、特に突出している業種はありません。
作成したロボットの数自体は、結構多いです。
来るもの拒まずといった感じで、お願いされたものは、ゴルゴ13(※1)のように「やってみよう」ということで受けてきました。
※1・・・漫画ゴルゴ13の主人公であるデューク東郷は、依頼受付時に敢えて「できる!」とは言わないのです。
RPAでは実際にRPAツールで画面を認識させてみないと何とも言えないケースが少なくないので、Excelの編集といったものでなければ、最初の段階で「できる」とは断言しないようにしています。
まあ、そんなことを繰り替えているうちに、様々なものを自動化してきました。
振り返ると、自画自賛ではありませんが、「よくこんなものを自動化できたな」というものも結構ありますね(苦笑)
お客様にも、「RPAって、何でもできるんですね!」とはよく言われます。
という訳で、得手・不得手なく、幅広いオールラウンドプレイヤーとして磨かれてきたという訳です。
自動化で大変なものとは?
大企業ほど多いのですが、自動化対象のアプリケーションの造りが古いものは、大変なことが多かったです。
理由としては、RPAツール側が対象のアプリケーションのボタンとか、入力欄を上手く認識することが出来ないケースが多いからです。
通常であれば、UI要素を取得し、それをクリックさせるだけで終わるところが、上手く認識してくれない為に、ひと工夫、ふた工夫してなんとか手作業の動きを実現させるという必要性が出てくるのです。
それでも自動化できなかったものは?
いつもチェックするのは、どうしても「日付カレンダー」を選ばなくてはいけない造りになっていないかどうか?です。
通常は、カレンダーをクリックしても良いし、空欄に直接「2024/11/28」と打ち込んでも良い造りになっているのですが、稀にカレンダーをクリックしないと進めない造りになっているものに出くわします。
RPAには「画像認識」という機能があるので、それを使って数字(日付)をクリックするということも理論的には出来ますが、現状のRPAの画像認識機能はとても繊細です。
そのため、毎回位置が変わったり、沢山の画像(月と日すべての画像)を1つずつ切り取る必要が出てくるようなものは、高い確率でエラーを起こします。
その度にまた画像をすべて取り直して修正するというのは、運用上現実的ではないので、お断りすることにしています。
あとは、実際にロボットを作成する中で、なんとか工夫しながら・・・という感じです。
それでも中には、サーバー側や回線の問題で、ロボットが安定しないというものもありますね。
その場合は、残念ながらこちらとしては、対処しようが無いのです。
「保守」は必要なのか?
これも時折、質問されることです。
ロボットというのは、1度動けばずっとその動きを正確に繰り返してくれるのでは?と思われていますが、半分正解、半分不正解です。
ロボットは、自動化対象のアプリケーションに伴走しながら動きます。
ロボット側である程度タイミングは調整してくれるのですが、それでも様々な要因でタイミングが合わなくなり、エラー発生というケースが多いのです。
テストとしてかなりの数繰り返していても、本番稼働になって初めて出てくるエラーというのも珍しくありません。
そして、それを微調整したり、違うアクションを利用して組み立て直したりするといった作業が運用の中で必要になることが多いのです。
よくあるのは、自動化対象のWebサービスにおいて、微妙なレイアウト更新されることです。
見た目は分からないレベルであっても、RPA側でコード上・要素上別物として認識されると、ロボットはそこで止まることになります。
そうなった際には、ある程度の知識が無いと修正できません。
その頻度が1年に1回なのか、2,3カ月に1度程度なのかは、分かりません。
どちらにしても、ユーザー側で直せる自信が無い場合には、保守契約は必須と考えておいた方がよいでしょう。