2022年3月で、無償版のPower Automate Desktopが登場して、1年となります。
有償版に関しては、2020年10月に登場していましたが、その時期からメインで使っていた人は極めて少ないと思われます。
2020年5月に「WinAutomation」という名前のRPAツールがあり、それをマイクロソフトが買収したというのがニュースになりました。
そう、この「WinAutomation」が、Power Automate Desktopの前身になり、とても良く似ているのです。
買収後には、マイクロソフトのサービスとして、マイクロソフトのページ内にダウンロードサイトが登場しました。
そして、WinAutomationのライセンス保持者は、Power Automate Desktop有償版も使えるようになっていたのです。
しかし、ほとんどのWinAutomationユーザーは、そのままWinAutomationの方を使い続けたと思います。
私もそうでした。
だって、WinAutomationの方が性能が良く、使いやすかったからです!
その後、2021年3月になって、無償版として利用できるようになり、ようやく多くの人がPower Automate Desktopを使うようになったという訳です。
1年経過して思うこと
IT業界では、ある程度完成したアプリケーションはすぐに市場に出され、利用者がテスターの役割も果たすというのは、今では一般的となりました。
このPower Automate Desktopもしかり。
バグが多いアプリではありませんでしたが、機能に関しては、前身のWinAutomationと比べるとかなり見劣りするものでした。
しかし、毎月アップデートが行われ、次から次へと機能追加が行われ、だいぶWinAutomationに追い付いてきましたね。
個人的にはまだ、「あの機能をPADに追加して欲しいなぁ」と思う部分はあります。
WinActorと比べてみて
私は元々、WinActorを使ったRPAエンジニアでした。
それから独学でPower Automate Desktopを学び、今に至るという感じです。
ですので、当初は無意識に「WinActorに比べて・・・」と感じることが多かったですね。
今でも、安定感や速度に関しては、WinActorの方に軍配が上がるのではないでしょうか。
とはいえ、1ライセンス100万円/年間 と無償ライセンスを比べるのもナンセンスであり、人に勧めるのであれば、圧倒的にPADでしょう。
ロボット作成の画面においては、WinActorの方が視覚的に優しいのは確かです。
しかしながら、そこは慣れの問題であり、自動化のパーツに関しては、PADの方が直観的に理解しやすいと思います。
ロボットの作成スピードも、PADの方が早く作成できるはずです。
あと、学習環境を言えば、WinActorでしょうか。
東京や大阪といった都市部であれば、有料のハンズオンセミナーに通うこともできます。
しかし、Power Automate Desktopに関しては、開催数が少なく、インターネット上にトラブル解決のヒントも十分とは言えません。
現時点では、まだWinActor習熟者の方が多いでしょう。
しかし、もし今からRPAツールを導入するというのであれば、PADにすべきでしょう。
なぜなら、WinActorでロボットを作成すると、ずっとRPAのライセンス料を払い続けなくてはいけないからです。
それに値するほど機能差があるとは思えません。
また、たった1年ほどでここまで進化したPAD。
本当にこのペースでアップデートされていくと、数年のうちにあらゆる面でWinActorを超えてくると感じるのは私だけでしょうか!?