一般的なプログラミングにおいては、プログラムが稼働する前までにも、多くのドキュメントが作成されます。

要件定義やフローチャートといったものが重要になってきます。

確かに、外注として受ける場合、最初に双方が考える完成形を一致させておかないと、とんでもないものが出来上がってしまいます。

実際、要件定義をしておいても、「頼んでいたものと違う!」ということで、揉めることはよくある話(苦笑)

 

RPAロボット作成におけるドキュメントは?

私がRPAエンジニアとして会社で働いていた時には、実際に手作業でパソコンを使っている方に作成して貰ったドキュメントを元にロボットを作るのが一般的でした。

そのとりまとめ自体は、各部署の主任や課長の仕事でした。

もちろん、頂くのは紙ベースではなく、エクセルファイルにまとめてあるのが一般的でしたね。

ノード数(工程数)も、500前後のものが多かったですが、当然、情報量も多かったので、いつもそれを眺めては、「このドキュメント作成するのに、どれほど時間が掛かっているのだろう?」と感心していました。

 

いちRPAエンジニアとしての意見

結論から言えば、正直エクセルにまとめたものよりも、

「実際に手作業で動かしている動画が欲しい!」です。

※動画撮影といっても、ビデオカメラやスマホで撮影する訳ではありません。Windows10やパワーポイントに画面を撮影する機能があるのです。

 

上から順番に作業書の文字を読んでいくのは、結構大変なのです。

特に「条件分岐」や「繰り返し」の多く入っている作業書は、実際にそのアプリを触ったことの無い人にとっては、イメージが上手くつかないことが多々あるのです。

その点、動画でマウスやキーボードで選択されて進んでいく様を見れば、あっという間に内容が分かります。

例えるなら、最初に小説の概要を説明して貰ってから読み始めると、すいすい理解できるのと同じです。

ですので、正直、「動画」と「簡単な作業書」があれば、充分と感じることは多いです。

流石に、全てを動画に収めるのは難しいことがありますが、それでも動画があることで、作業書を詳細に書き記してもらう手間は省けます。

 

ロボット作成の現場において、2つのパソコンを使えるのが好ましいです。

左手に「動画」を映しているパソコン。

右手に「RPAツール」のパソコン。

動画を少し進めては止める。

そして、その動きをRPAツールに落とし込んでいく。

こうやって作成していくのが、一番速いように感じます。

もちろん、条件分岐や繰り返しの個所は動画だけでは判別つきませんが、逆にいえばその部分だけドキュメントに書き記してもらえれば充分と感じることも多いのです。

 

以前、RPA関係のコンサルティング会社が利用していたドキュメントのひな型を見せて貰いました。

思わず、「えっ、こんなに沢山ページがあるの!」と驚きました。

一般的なプログラミングで、とても大規模なアプリケーションの開発などでは有用だと思いますが、RPAによる自動化にそこまで必要なのか?と、今でも疑問に思っています。

商品の化粧箱を立派なものにするような、単なるパフォーマンスの1つではないか!?と思っています。

一般の買い物において、私は箱を大事に取っておくタイプではないので、そのような詳細な資料は無駄に思えるのですが、世の中一般の意見はどうなのでしょうか!?