まずは、RPA業界で結構耳にする話をご紹介します。
社員100名ほどの当社では、業務の一部を自動化したくRPAの導入に踏み切りました。
RPAツール自体は、日本で一番のシェアがあるということと、NTT製だというで安心してWinActorを選択しました。
また、なるべく費用を抑えたかったので、主要業務のうち3つだけを試験的に自動化することにしました。
導入の前にWinActorのデモを見せて貰ったところ、当社の事務員達からは「とても自分達だけでは、ロボットを作成できそうにない」と言われたので、ロボット作成は外注することにしました。
導入後、気づいたのですが、結構RPAのロボットって止まるのですね。
上手くいく時には、1度で最後までスムーズに流れるのですが、調子の悪い時には、何度も最初から繰り返し行う必要があるのです。
どうやら「社内ネットワーク&サーバ」や「インターネット」の混雑状況によって、大きく変わるようです。
また、WindowsやOfficeのアップデートによっても画面表示が変わってしまい、ロボットが止まってしまうこともあるそうですね。
よく止まるので、RPAのロボットを作成してくれた会社さんに修正をお願いしたのですが、「納品完了後の修正はお受け兼ねます。契約にシナリオ保守は入っていないので」と言われ、別途修正費用を求められました。
素人目にみて、大した修正作業でもないように思えるのですが、お願いする度に数万円掛かるのがなんとも。。。
本当は自分達で直せるようになるのが一番だと思うのですが、ロボットの仕組みが分かっていないので、一部いじることで全体に影響が出たら…と考えると、なかなか手が出せません。
かといって、本職の人を常駐させるほどの余裕は無いので、普段は事務職の傍ら、そういった修繕も出来る人がいればなぁと思います。
上記の話は、RPA導入企業のあるある話ですね。
時代の流れとして多くの仕事が自動化されるというのは、経営者・管理者のほとんどが感じているところだと思います。
そして、「コスト的にメリットがあるのであれば、少しでも早く導入した方がいいだろう」と思い導入したものの、扱いに困っている企業は少なくないでしょう。
自動化の中でも扱いやすいと言われるRPAを入れてみたものの、思っていたのと違う。
他の会社ではどうしているのだろうか…。
この問題の本質として、
①RPAは、自分達で管理・運用する。
もしくは、
②RPAは、作成から運用まで、丸々外注する。
このどちらをRPAツール導入方針とするか、導入前に決めるべきだったということです。
RPAのロボット作成だけ外注して、その後の管理・運用は自分達だけでというのは、一見良いとこどりに見えますが、実際は難しいでしょう。
なぜなら、ある程度のRPAロボット修正スキルを身に付けようとすれば、ある程度のロボットが作れるスキル必要となってきます。
つまり、「鶏が先か、卵が先か」という話になってきます。
中途半端な導入方針は結果として、ある日突然RPAロボットが停止してしまい、復旧させるのに「膨大な時間」or「結構なお金」が掛かるという爆弾を抱えることになりかねません。