以下の文章は、「交通費精算のチェック」をRPAで自動化するにあたり、よくあるやり取りを会話形式にしてみました。
※「C」=クライアント、「R」=弊社 です。
R:御社では、多くの営業パーソンを抱えていらっしゃると思いますが、交通費の精算はどうされているのですか?
C:それは各自に指定のエクセルシートへ記載して貰って、翌月の第3営業日までに提出して貰っています。
R:提出というのは、メール添付ですか?
C:そうですね。
R:それを1通ずつチェックされると思うのですが、どういったやり方をされているのですか?
C:交通費のフォームには、「日付」、「乗車駅」、「降車駅」、「片道/往復」、「料金」となっています。
提出された交通費シートを開いて、一方では某サイトを開き、乗車駅と降車駅を打ち込み、料金を照らし合わせています。
そこで駅名の間違いとか、料金がSUICA利用時より高い場合には、本人に確認をとるようにしています。
R:その作業を全員分される訳ですね?
C:はい。弊社には100人近い営業パーソンがいるので、1人ではとても終わりません。
なので、数人で手分けしながら、毎月こなしています。
また、1人でやっていると、どうしてもチェックミスが起こりえるので、2人以上でダブルチェックもしています。
R:毎月、大変な作業ですね。
C:はい、ミスによる交通費の差額よりも人件費の方が高くついているのでは!?と思うこともありますね(苦笑)
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■■■RPA導入に当たって■■■
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R:可能であれば、今後は交通費のひな型であるエクセルシートは、直接指定の共有フォルダ「(例)交通費申請フォルダ)」に入れて貰ってください。
R:RPAはボタン1つ、もしくはスケジュールタイマーにて、稼働させます。
R:RPAが行う作業は、人間が行うものとほぼ同じです。提出されたエクセルシートと某サイトを開いて、実際に1件ずつ乗車駅、降車駅を打ち込んでいきます。
R:そして、表示される金額を読取り、エクセルシートの数字と照らし合わせます。
R:もし駅名や金額が間違っていれば、エクセルシートの指定セルへ「NG!」といった具合に書き込みます。
C:なるほど!RPAの作業が全部終わった後、エクセルシートに「NG!」の文字が無いかどうかだけをチェックすればよいのですね!
R:その通りです。
C:でも、100人分の交通費申請があれば、チェックの為に100枚のエクセルシートを開かないといけない訳ですよね?それはそれで大変ですよね(^^;
R:あっ、それも面倒であれば、RPAで「NG!」という記載があるエクセルファイルだけを開くということも可能ですよ!
C:そうして貰った方がいいですね。ちなみに交通費のチェック自体は、朝9時の段階で終わらせておいて、「NG!」があるかどうかのチェックは始業後にするというのは可能ですか?
R:つまり、交通費チェックは営業時間外、場合によっては夜中に行いたいということですね? もちろん、可能です。その際にはロボットを2つに分けて対応します。
C:そうして貰えると嬉しいです!ちなみに、RPAのロボットが行う作業って、どのくらいの時間が掛かるんですか?5分?10分くらい?
R:残念ながらもっと掛かります。エクセルのマクロのように一瞬で終わるようなイメージを持っている方がいらっしゃいますが、RPAはあくまでも人間が行う作業をトレースするものなのです。
R:人がエクセルを開いて、WEBを開いて、文字と空欄を認識し、打ち込んでいく。そういった作業においての人が行う個所が、限りなく速く正確というだけです。
R:ですので、例えるなら、パッ(画面が開く擬音語)、パッ、カチカチカチ(文字が打たれる擬音語)、カチッ(クリックされる擬音語)、フッ(ブラウザが閉じられる擬音語)… という感じになります。
RPAもエクセルやWEBの画面が表示されるまでの時間待機しますので、そこに結構時間をとられます。こればかりはRPAのせいではなく、アプリ側であったり、回線速度などの問題となります。
R:とはいっても、作業自体は実際に画面に表示され、リアルタイムで見ることができます。恐らく見ていて「凄く速い!」と感じると思います。
R:しかし、本案件のような100人分の交通費を処理するとなると、その1人当たり何行の交通費申請があるか分かりませんが、仮に20行とした場合、トータルで2時間以上はかかるでしょう。
C:思ったよりも時間がかかるのですね。でもまあ、人がPCの前に付きっ切りでなくてもよいのであれば、1時間でも2時間でも大した差はありませんね。
R:はい、1度作業を走らせれば、終了までの目安の時間が分かると思いますので、2回目以降は逆算してロボットを稼働して頂ければと思います。
C:なるほど。もう1つ質問ですが、期日までに交通費の申請を出し忘れていたという人に対しては、どう対応すればよいのでしょうか?
R:RPAのロボットですが、手動でも自動(スケジュール)でも稼働できるようにしておきますので、出し忘れていた人のエクセルファイルを指定のフォルダに入れて頂き、ロボットを手動(アイコンを1クリック)にて稼働してください。それでOKです。