RPAは、テレワーク?
先日、友人から聞かれました。
「RPAって、テレワークなの?」と。
テレワークの定義とは?
私個人としては、RPAはテレワークとは異なるものだという捉え方をしていたので、軽く混乱しました。
なので、その友人に、
「どうしてテレワークだと思うの?」と質問を返した次第です。
友人が言うには、
「株式のニュースの中で、RPAテクノロジーズ(BizRobo!の会社)がテレワーク銘柄として取り上げられていたから」とのこと。
話を整理してみましょう。
■テレワークとは
テレワークとは、情報通信技術(ICT = Information and Communication Technology)を活用した、場所や時間にとらわれない柔軟な働き方のことです。
※「tele = 離れた所」と「work = 働く」をあわせた造語
テレワークは働く場所によって、自宅利用型テレワーク(在宅勤務)、モバイルワーク、施設利用型テレワーク(サテライトオフィス勤務など)の3つ分けられます。 (日本テレワーク協会のHPより)
一方、改めて、
■RPAとは
RPAとは「Robotic Process Automation /ロボティック・プロセス・オートメーション」の略語で、ホワイトカラーのデスクワーク(主に定型作業)を、パソコンの中にあるソフトウェア型のロボットが代行・自動化する概念です。(WinActorのHPより)
いかがでしょうか?
簡単にいえば、
テレワークとは、「会社に行かずに仕事をする働き方」のこと。
RPAとは、「コンピュータの自動化」のこと。
うーん、2つは違うような気がします。
仮にRPAをテレワークに活かすとすれば、RPAツールを自宅に持って帰り、自宅でRPAツールを走らせて処理させる。
これにより、会社に行かなくても同じ仕事ができますよね?ということでしょうか。
そんなことを言い出したら、プリンターやスキャナーを作っているメーカーも、テレワーク銘柄ということになるのではないでしょうかね。
テレワークとRPAに対する個人的見解
RPAは、テレワークに直接役立つツールという訳ではないと思っています。
ただ、新型コロナウイルスで混乱している世の中を見渡すと、慌ててテレワーク主体の働き方に対応しようとして、上手くいっていない会社がほとんどです。
特に紙媒体が未だに多い会社や、ITの利用自体が未熟な会社では、普通に出勤せざるを得ない状態ですね。
そういう状況を勘案すれば、RPA導入自体は、会社の業務体制を大きく変えるきっかけになります。
逆に言えば、今回のコロナ騒動で会社システムの脆弱性を思い知り、改革を考えるのではあれば、RPAツールは大きく役立ってくれるでしょう。
なぜなら、RPAツール導入は、今やっているコンピュータ操作を自動化するものですが、業務の棚卸も下準備として必要になってきます。
そこで、「この作業って何の為にやっているの?」というものが必ず出てきます。
その結果、自動化以前にその業務自体が不必要という判定になったり、業務側を変えることで、RPA化する作業がシンプル化されるというのは、とても多いです。
あとは、人が手作業で行わなくてはいけない業務が減れば減るほど、今回のような騒動に対して強い組織になるのは、間違いありません。
「RPAツールが壊れたらどうするんだ!」という意見もあると思いますが、代わりのRPA用コンピュータと、ロボットのバックアップがあれば、すぐに復旧できる代物です。
そのためにも、一度作ったロボットは、PCの故障や大地震などに備えるためにも、オンラインストレージやデータセンターといった所に保存しておきましょう。
ロボットは大事な会社の資産になりますから。