先日、久しぶりに社長をやっている友人と夕食を食べてきました。
その際に、「RPAって知っている?」という話題を振ったのですが、やはりご存知なく、「AIの一種?」的な話になりました。
日本において、RPAはまだまだ知名度が低いですね(^^;
私の経験上、業界を問わずに質問したとして、ちゃんと答えれるのは、10人に聞いて1人くらいでしょうか。
そこから「交通費の精算処理」とか、「メールの自動送信」といった内容を話し、RPAで何ができるか?ということを説明しました。
そして、導入に興味はないのか?話を振ってみました。
(自分) 興味があれば特別に設定するけど、どう? まあ、もちろん費用対効果が見合えばということになるけど。
(友人) いや、もちろん充分に見合うんだけどね。。ただ、そういったことを自動化してしまうと、今来てもらっているバイトの女の子の仕事がなくなっちゃうから(笑)
(自分) なるほど!確かに可愛い女性がいるだけで、なんというか会社の雰囲気が良くなるもんね!
(友人) そう!仕事の内容だけなら、誰でもいいんだけど、可愛い子がいると社内が明るくなるし、他の社員も頑張ろう!って気になるからねぇ(笑)
RPA導入の心理的な障壁
さて、一見、他愛もない話ですが、この話は色々と示唆に富んでいると思うのです。
■経営には数字には見えない要素がある
特に営業会社では、ひたすら男性社員を雇うよりも、可愛い女性を数人入れた方が、男性社員が良いところみせようと頑張る傾向ってありますよね。
また、素敵な女性がいるだけで、場が映えるというのも否定できないと思います。
男女雇用機会均等法が出来ても、未だに男性が入っていけない職種というのはあることから、社会的な需要という意味で不変のものがあると思いますね。
一方で、女性の視点というのも、ビジネスを行う上では大きなアドバンテージになります。
だって、世の中の消費者の半分は女性なのですから!
車購入の際にも、多くの家庭では女性の方に決定権・選定権があるというデータもありますよね。
スマートフォンを例に挙げるまでもなく、「機能美」「審美性」というのは、製品選択の際の大きなポイントになってきています。
男性デザイナーも良いですが、女性の視点も上手く取り入れることができる会社が今後ますます大きくなると思われます。
■スタッフが抱える効率化の恐怖
RPAといえば、効率化ツールの代表格ですが、RPAの会社導入をすべての人が諸手を挙げて賛成してくれる訳ではありません。
上記の会話のように、人間から仕事を奪ってしまうからです。
しかも、人間より短時間で正確に仕事を終えてしまいます。
いくら「私ほど社内において、短時間かつ正確にこの仕事を終えられる人はいない!」と自負していても、それが反復作業であれば、人間に勝ち目はありません。
さらにRPAは、夜中でも休日でも関係なく、文句ひとつ言わずに仕事をこなします。
社内において、「もう新しいことを勉強したくない」とか、「毎日繰り返し作業をしていれば、決まった給与が貰えるのがいいんだよ」という人にとっては、RPAは天敵といっても過言ではないでしょう。
RPAを導入すると、いきなり来週から毎日やっていたルーチンワークを「それはやらなくていいよ。何か他の生産的なことをやって」と言われることになりますから。
それに対して自分の居場所を失うような感覚になり、途方に暮れる人も少なくないでしょうね。
若くて好奇心旺盛な人は好意的にRPAの導入を受け取ってくれると思いますが、そこで時間を潰せばお金になるというような、仕事を単なる「生活の糧」と捉えている人達にとっては、受け入れ難いものとして扱われるかもしれません。
とはいえ、「事務作業の自動化」は時代の潮流であり、エネルギー源が石炭から石油に代わったように、時間の経過に合わせてどんどん人が扱う仕事の量は減っていきます。
ですので、RPA導入への抵抗は、単なる時間稼ぎにしかなりません。
それよりは、社内で自分の長所が活かせるポジションを見つける試みの方が、会社と本人の双方にとっても生産的ではないでしょうか。