「RPA」という単語を最近初めて聞いた!という人は、まだゼロではないと思いますが、あまり話題性はなくなってきたのは事実。
いわゆる「ノーコード・ローコードツール」は、どんどん新しいものが登場していますので、記事にするにしても、もっとAIチックな方が盛り上がりますよね。
個人的には、純粋なコストパフォーマンスとしてRPAはとても優れていると今でも思っていますし、社内のDX化を進めるというのであれば、最初の一歩としても優秀です。
さて、そんなRPAが、「どこで」、「どんなふうに」使われているのか?という記事がありましたので、ご紹介したいと思います。
場所は東京都です。
———–(東京新聞の記事から引用)—————-
東京都市長会が本年度から、業務のデジタル化を推進する多摩地域や島しょ部の自治体に最大3千万円の助成金を交付している。
パソコン作業の一部を自動化するRPA(ロボティック・プロセス・オートメーション)や音声のテキスト化システムなどを導入し、単純作業の業務時間削減につなげたケースが多い。
現場の職員からは「他の業務に使える時間が増えた」と歓迎の声が上がっている。
調布市では、学童クラブの入会申請書類の処理システムに人工知能(AI)やRPAを導入。手書き書類をAIが読み取ってテキスト化し、RPAが自動で別のフォーマットに入力する。
従来は1件当たり約8分かかっていた入力時間が約2分に削減されたという。
本年度の申請書類約3千件の処理に活用した。
三鷹市も税務の入力作業にRPAを用い、1年間で作業時間を88時間減らした。青梅、府中、東大和、羽村市などもRPAを活用している。テキスト化システムを議事録作成に活用する例も多い。
福生市は職員間の会議などの音声データをクラウド上にアップロードするとテキスト化してくれるシステムの利用を始め、文字起こし業務にあてる年間約2500時間を削減できたという。
国立市でも同様のシステムを導入した。
市長会によると、本年度に助成金を交付したのは36市町村。
西東京市と檜原村、青ケ島村は「事業を始めるための職員不足」などを理由に助成を受けなかった。助成金は、公益財団法人都区市町村振興協会の宝くじの収益などを財源としている。
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やはりこういった場所は、1つの業務に対しての処理量が多いので、RPAの真価を発揮しやすいと思います。
意図してアルバイトやパートの人数を増やしたいのであれば話は別ですが、最近のツールを使って業務効率化をすれば、目に見えるほどの効果が得られます。
「2025年問題」に対して
来年はいよいよ「2025年」です。
単に切りの良い数字だからという訳ではなく、日本社会が抱える問題が目に見える形となって我々の生活に支障が出てくる可能性が高い始まりの年と言われています。
大きく分けて2つあり、「高齢化問題」と「システム更新問題(ITインフラの老朽化)」です。
前者は少子高齢化による労働者不足の話です。
そして、後者は世の中にある多くの基幹システムが更新時期を迎えることから、「人(エンジニア)・金(更新費用)」の不足が見込まれています。
日本人はレガシーと言われる旧態依然としたシステムのリプレースを好む会社が多く、それが生産性向上の足を引っ張っているとも言われています。
つまり、昔ながらの古い設計思想のツールをずっと使い続けているという訳です。
それはそれで使い慣れたものということで、社内に混乱が起きずらいというメリットはあります。
しかしそれでは労働者不足が予想される近未来には対応できないのです。
自動化できるところはどんどん自動化し、業務を効率化することでシニアや新人でもこなせるといった社内システムに変えていかないと、右肩下がりになってしまう可能性が高いのです。
急激に伸びている会社はほぼ例外なく、最新ITの導入が早いものです。
ユニクロや星野リゾートなどは、IT企業さながらエンジニアを社内に抱え込んでシステムを自社開発しているそうです。
流石に中小企業においてはそこまでITに力を入れることは費用面で難しいでしょうが、いち早くノーコード・ローコードツールの導入をすることで、安く社内の自動化・効率化を図るというのは良い方法だと思います。
またこういったものは、切羽詰まってから導入するものではなく、時間的にも経済的にも余裕があるうちに行った方がスムーズな導入になりやすいのは確かです。
どうしても会社全体が新しいシステムに馴染むには時間が掛かりますから。