ITはビジネスのインフラになっている
現代の社会において、ITはすでに私たちの生活に深く浸透していますが、特にビジネスの世界ではその影響はますます強くなっています。
すべての業界において、ITの影響は避けられないものとなっており、パソコンを全く使っていない会社を見つけることは非常に難しいほど普及しているのが現状です。
インターネットの登場以来、ITの存在感は増す一方で、その波はもう誰にも止められないですよね。
かつては専門的な「IT用語」と思われていたものが、今では多くのビジネスマンにとって日常的な用語として使われるようになっています。
例えば「クラウド」「データベース」「セキュリティ」など、かつての専門用語が一般的な言葉となり、もはやITは特別なものではなく、社会人として必要な基礎知識の一部になっているのです。
人手不足の解消を目的とした業務効率化や業務自動化の流れも加速しており、この動きは今後ますます強くなるでしょう。
今、話題のIT資格とは?
でも、ITの厄介なところは、冷蔵庫や洗濯機のように買ったその日から誰でも簡単に使えるというわけではないことです。
ITツールを導入するにしても、「どのサービスが自社に一番適しているのか?」を見極める能力がないと、結局使われずに放置されてしまうリスクがありますよね。
流行を追うだけでは、上手くいかないのです。
こうした背景があり、最近「ITパスポート」という資格が注目を集めています。
<ITパスポートとは?>
ITパスポート(ITパスポート試験)は国家資格です。日本の情報処理推進機構(IPA)が実施する国家試験で、情報処理技術者試験の一部として位置づけられています。
ITパスポートはITに関する基礎的な知識を証明するもので、特にビジネスやITに携わる初心者向けの資格です。
ITパスポートは、ITの基礎を体系的に学ぶことができる資格で、毎年のように内容も更新されていて、パソコン初心者でも挑戦しやすいのが特徴です。
この資格を取得することで、一般的なITに関する話題についていけるようになったり、あるITの分野を深く勉強したい!と思ったとき、最初の一歩をスムーズに踏み出す助けになってくれます。
インターネット上の掲示板などでは「誰でもすぐに受かる」という書き込みを見かけますが、実際にはITパスポートの範囲は非常に広く、多くの人にとって合格のハードルは決して低くありません。
合格率も40~50パーセントくらいであり、難易度が高い資格とは決して言えませんが、それなりの勉強は必要です。
個人的な感覚ですが、新社会人が毎日1時間以上の勉強を続けた場合でも、合格には2–3か月程度かかるのではないでしょうか。
ITの知識ゼロ(もしくはそれ相当)の人が勉強する場合、100時間以上かかっても不思議ではありません。
「ITパスポート」取得程度の知識がビジネスマンに要求され始めている
実際、弊社のお客様の中にも「社内でITパスポートの取得を推奨するようになった」という会社が増えています。
業務の効率化や自動化を目指す中で、ITの基礎を知っていることは大きな強みになります。
RPA(ロボティック・プロセス・オートメーション)やノーコード・ローコードツールも、単に操作方法を覚えるだけでは十分ではなく、プログラミングの基礎やネットワークの簡単な仕組みなども併せて理解する必要があります。
そのため、ITの基礎知識を勉強しておくことは今後のキャリアにおいても非常に有益ですよね。
もちろん、ITパスポート自体は労働市場で高く評価される類の資格ではありませんが、簿記三級みたいなもので、ビジネスマンとしての当たり前になりつつあると思いますので、時間のある若い人には特にお勧めしておきたいと思います。
そういえば、数年前になりますが、大臣が「USBとは何か?」を答えれなかった!とか、大手コンビニの社長が「二段階認証」を知らなかった!ということで、結構なニュースになりました。
ちょっと昔は、「そんなこと下の人間が知っていれば良いことであって、上(幹部)の人には必要ない」と一蹴されていたようなことですが、今では「そんなことも知らないなんて、おい大丈夫か!?」という扱いになってきています。
なので、業界や役職を問わず、ITの基礎知識はみんな知っておいた方がよいと思うのです。