2024年の東京都知事選挙の結果としては、以下の通り。
1位:小池氏 2,918,015
2位:石丸氏 1,658,363
3位:蓮舫氏 1,283,262
4位:田母神氏 267,699
順位自体は、1週間前に私が予想した通りでした。
ただ、小池氏と石丸氏との差が、120万票以上つくとは思いませんでしたし、小池氏の票が300万票近くまで伸びるとも思っていませんでした。
さて、様々なメディアで今回の総評をされていますが、個人的な見解としては、「石丸氏がタイムリープして、1か月前に帰ってやり直しても、恐らく勝てないな。」と。
30~40万票くらいであれば、ひっくり返せる策が見つかるかもしれませんが、120万票ともなると無理でしょう。
その差を作った決定的な要素としては、「組織票」と「TVを主とした旧メディア」。
多くのメディアでは、今回SNSがTVの影響力を追い越すターニングポイントだと言っていますが、私はむしろ依然としてTVを主とした旧メディアの影響力の強さに驚きました。(私個人が、日頃全くテレビを見ないこともあると思います。)
インターネットから情報を得る人は、基本的に「能動的」です。
一方、TVから得る人は「受動的」です。
インターネットを使うことに馴染みのない人が多い60代~は、TVからの情報がほとんどでしょう。
認めたくありませんが、東京都知事選挙は「どれだけ知名度があるか?」でほぼ決まる状態です。
私も当初は、「公約の具体性が・・・云々」と思っていましたが、実際のところデータとして、ほぼ関係なかったですね(苦笑)
そう考えると、石丸氏の知名度では、連日TVに大々的に取り上げて貰うといったことができない限り勝ち目がなかったと思うのです。
石丸氏には経済界の大物がバックに何人かいたようですが、その中にTVメディアを牛耳るような人がいれば、話は大きく変わったように思いますが、残念ながら石丸氏が最後にぼやいた通り、NHKをはじめとしたメディアが彼を取り上げ始めたのは、残り数日になってから。
なので、立候補した時点で石丸氏の2位は確定しており、共産党と組んだ時点で蓮舫氏の3位以下は決まっていたのです。
■この後はどうなる?
小池氏が当選した訳ですが、個人的予想としては、恐らく4年持たないと思うのです。
理由は、年齢的なことと法に触れるようなスキャンダルが多すぎるからです。
流石これだけ爆弾を抱えたまま、4年間まともな議会運営が出来るとは思えません。
また、選挙活動中にもあれほど「帰れコール」などのバッシングを受けるというのは、かなり異例でしょう。
何かの機会に爆発して、「健康を理由に・・・」ということで辞めると予想しています。
■開票後の石丸氏をみて
各TV局が石丸氏から敗戦の弁を得ようとしていましたが、思うような回答が得られず困惑していましたね。
石丸氏も大人の対応をしようと気丈にふるまっていましたが、生来の負けず嫌いなのか、非協力的だったTVメディアに噛みついていた姿が印象的でした。
TVメディアも、石丸氏が2位になると思っていなかったようで、石丸氏の公約など質問者の勉強不足・準備不足がとても目につきました。
ネットのコメントを見ると、その石丸氏の姿に拍手を送っている人もいれば、喧嘩腰の姿に幻滅している人も見かけました。
私に言わせて貰えば、今回東京都知事に求められていたのは、「既存のシステムをぶち壊せる人」だったと思うのです。
もっと具体的に言えば、「都政から既得権益を持っている旧勢力の追い出し」です。
当然ですが、旧勢力側としては、自分たちの懐に手を突っ込んで大事なお金を持っていこうとされるのですから、それはもう死に物狂いで抗うでしょう!
その既得権益の大きさは東京都ほどの規模になると、死人が出てもおかしくないかもしれません。
そんな偉業を成し遂げようと思うと、品行方正な「気弱で温厚な人」には絶対できないと思うのです。
言ってみれば、旧勢力との「大喧嘩」ですから、「話せばわかる。皆仲良く。」なんて言っている人には務まる訳がないんです。
そういう訳で、石丸氏の好戦的な態度というのは、今求められている人物像として必要な資質の1つとすら思うのです。
で、石丸氏の次のステップですが、広島県知事でしょうか。
ただ、その場合は来年の後半になるので、間が空きすぎますよね。
国政への参加に関しては、「国政は力を得るまで時間が掛かりすぎるので、あまり興味が無い。その点、首長は大きな裁量権があるので、自分の判断で多くのことが出来るので良い。」といった趣旨のことを言っていましたから、どうでしょう。
維新を抜けた人達や、自民党の中でくすぶっている若手などを集めて新党を立ち上げるという方法はあり得るかもしれませんね。
与党も野党も国民の大半から支持されていない状態ですから、立ち上げの時期としては悪くない気がします。
上手くいけば、数年で総理大臣というのも、まんざら夢ではないと考えます。
どちらにしても、政治家としてこの先も頑張っていくと宣言していましたので、閉塞感いっぱいの日本において数少ない楽しみですね。