私、2022年9月の時点で、RPAエンジニアとして働いた期間は3年以上となります。

朝から晩まで、ずっとロボットを作成して時期があったことや、複数の会社、複数の環境でのロボット作成を行ったことにより、結構濃密な3年だったように思います。

私は今まで、「UiPath」、「WinAutomation」、「WinActor」、そして「Power Automate Desktop」というRPAツールを使った経験があります。

初めて挑戦したRPAツールである「UiPath」に関しては、当時無料で使えた数少ない有名なRPAツールということに惹かれて手を出したのですが、提供されているチュートリアル動画を2周したものの、結果として身に付きませんでした(苦笑)

もし、今からUiPathを本格的に勉強するとすれば、短期間で業務に耐えるレベルで習得できるとは思いますが、その必要性を感じないので、この先もずっと「Power Automate Desktop」をメインに使っていくことになると思います。

 

さて、私がちゃんとセミナーや会社で習ったRPAツールといえば、「WinActor」になります。

私の場合、UiPathをかじった後、すぐに「WinActor」に行った訳ではなく、VBA(Excelのマクロ)の資格取得をしてから、RPAに戻ってきた形でした。

理由としては、UiPathを少し触ってみて、「あぁ、これってプログラミングの基礎知識が無いとマスターできないな」と感じたからです。

結果として、それは正解だったと思います。

プログラミングの基礎と言われる「変数」や「条件分岐」といった考え方を知っていないと、フローチャートを描くことが出来ず、フローチャートを描けないということは、RPAツール上でどのパーツを組み合わせれば良いのか分からないということに繋がってくるのです。

ですので、もし本当にゼロからRPA習得を目指していて、「巷の教材を手にしたけど、中身を見てもチンプンカンプンだった」というのであれば、VBAの「ベーシック」取得あたりをお勧めします。

資格の受験料金が少々高いので、実際に取得するかどうかのご判断はお任せしますが、そのレベルの知識習得はRPAを実務レベルで使いこなす為にも有益だと思います。(PADにおいても、込み入ったロボットを作成する際、Excelマクロは役に立ちます)

ちなみに、VBAの資格は、初級の「ベーシック」、その上が中級の「スタンダード」という2つのレベルがあります。(2014年くらいまで、さらに上級のレベルがあったそうですが、受験者が少なかったのか、廃止になりました。)

 

話をRPAツール(WinAutomation)を独学で勉強していた時に戻します。

当時、まだ市場に十分な教材が無かったこともあり、有志の方がアップしている記事やロボを見ては、それを模倣するという勉強を行っていました。

基本的に、ある程度「プログラミングの基礎」と「RPAツールの操作方法」を覚えれば、詳しい説明をされなくても、そのロボットの中身を見れば、内容が分かるようになります。

「これは何をするロボットなのか?」ということを理解し、その具体的手法・表現方法をロボットの中身から読み取り、作り方を覚える。

簡単に言えば、そういうことなのですが、やはり当時の私も「理屈は分かったけど、いざ同じような自動化対象に直面した時、このロボットの作成方法がぱっと頭に浮かぶのか? 本当に自分ひとりで作成できるようになるのか?」ととても自信が無かったことを思い出します。

 

結論から言えば、杞憂として終わりました!

すべてを即座に思い出せた訳ではありませんが、新しく自動化しなくてはいけないアプリケーションを前にした時、それほど時間が掛からずに作り方が分かるようになりました。

RPAツールは、「プログラミングもどき」と言える代物です。

プログラミングにおいては、1つの結果を求める方法が複数存在する場合が結構あります。

なので、一見すると創造性を問われるように見えることもありますが、多くの場合、そこにはいわゆる「定石」があります。

その「定石」といわれるパターンをどれだけ知っているか?という話になってきます。

ですので、勉強する際には、「今、このロボットは何をする為に作られているのか?」ということを理解した上で、「こういったケースでは、こういった考え方をすれば良いのか!」と1つ1つ覚えていけば良いのです。

「覚える」といっても、紙に書いて覚える必要はありません。

次に似たような状況になった時、「あっ、これを同じような問題、出くわしたことがある。」ということがすぐ理解でき、思い出せるのが一番ですが、それが出来なくても、すぐに過去問にアクセスできれば問題ありません。(なので、複数のソースを元に勉強する場合、時間の掛かった問題は、備忘録として残しておくのが良いでしょう)

頻出の手法は、作っていくうちに嫌でも覚えていきます。

そういう訳で、大学受験のように同じ過去問題集を何周もして、完全に記憶するまで繰り返すような勉強は必要ありませんし、プログラミングやRPAの勉強では、却ってその勉強方法は効率が悪いのです。

とにかく、数多くの良問にあたり、同じものを手を動かして作り、その後似た問題を自分の頭解決する!ということを繰り返すのが習得の最短コースだと思います。

さざれ石とは?

話がRPAとは全く違うのですが、最近知って驚いたことをご紹介します。

今回の記事に出ている写真ですが、日本国家で謳われている「細石(さざれいし)」なのです。

私も日本人として何度も歌ってきましたが、このようなものなのだ!ということを知りませんでしたので、皆さんと共有を。

ちなみに、君が代にある歌詞は、10世紀初頭の「古今和歌集」が初出で、そこでは祝歌として二人の門出を祝う内容になっています。

さざれ石