2021年は、仕事の都合上、色々な環境でPower Automate Desktopを使ってフロー(ロボット)を作成しました。

当初思っていた以上に苦労があり、とても良い経験をさせて頂きました!

何か1つのロボットを作成・運用保守をする度、ほぼ毎回新しい発見がありました。

昔、某自動車メーカーでWinActorを使ってシナリオ(ロボット)を作っていた時には、チームリーダーと課長がお膳立てをしてくれていたので、ただ与えられた環境でロボットを作ればいいだけでしたが、一人現場に入ってすべて対処しなくてはいけなくなって、頭フル回転でしたね(苦笑)

特に、Power Automate Desktop自体が毎月アップデートされるし、無料版が登場してからまだ1年も経っていないこともあり、情報収集が結構大変でした。

聞ける人もいないし、とりあえず自分で試してみる!という試行錯誤して学んだことも多くあります。

今回、そんな経験を1つご紹介したいと思います。

RPA用のパソコンって、時折電源落とした方がいいの?

これ、お客様に聞かれた質問です。

Power Automate Desktopの多くのユーザーは、使い終わったら、電源を落として帰っていると思います。

しかし、24時間ずっと回しっぱなしで利用しているケースや、1台のサーバをみんなのパソコンからリモートアクセスして利用しているケースがあります。

そうすると、定期的に電源を落とすということが無いのです。

 

データセンターにあるサーバは、24時間365日稼働しっぱなしで問題ないのだから、RPA用のパソコンも同じでいいんじゃない!?

私も当初、そう考えていました。

もちろん、一般的な会社にあるサーバルームとデーターセンターを一緒にするのは、少々大雑把すぎますが、同じコンピュータであるのだから、大差はないようにも感じます。

しかし、ここで問題となるのは、機器の寿命云々という話ではないのです。

 

電源入れっぱなしのパソコンでPADを動かしていると・・・

結論から言いますと、

『エラーの発生率が上がります』

これは誰に聞いたとか、どこかに書いてあったという話ではなく、複数台のパソコンでPADを運用管理してきた私の個人的な体験からです。

どんなエラーか?というと、

・「Webページ内のテキストフィールドに入力する」で上手くデータが打ち込まれずに止まる

・「ウィンドウにフォーカスする」が、スルーされる

・「キーの送信」にて、本来 Ctrl + V での貼り付けが、機能しなくなる。

といったものでした。

中にはエラーが発生せずにスキップされてしまうような現象になることもあり、対策に困ることがあるかもしれません。

もちろん、止まったアクションに関しては、「エラー時は繰り返し」設定をすることも必要ですが、(いつもちゃんと機能していたのに)アクションがスルーされるようになった場合、RPAがインストールされているパソコンを再起動することをお勧めいたします。

 

何故、再起動すると直るの?

理由は・・・不明です(苦笑)

パソコンのメモリに何か貼り付いているものが洗い流されるような感じで、再起動すると正常に動き出すのです。

厳密な解説は専門家の方に任せるとして、昔からパソコンでトラブったら、再起動!というのは、有効な手段なのです。

どの程度の頻度で再起動するのが良いのかわかりませんが、最低限1,2週間に1度くらいの頻度で再起動してあげるのが、良さそうです。

という訳で、フロー(ロボット)作成・テストにおいて、エラーが起きなかった場所で、(UI設定のミスなどが無いにも関わらず)ポンポンとエラーが起き出した場合には、一度電源を落として、再起動することを試してみてください。

 

(2024/10/28 追記)
そもそもPowerAutomateDesktopは、24時間ずっと動かし続けることを前提に作られていないようです。

なので、一定時間連続で動かし続けると、何でもないところでエラーを起こすようになります。

止まったら止まったで、またスタートさせれば良いという環境でのみ、無限ループでの使用をお勧めします。

もちろんその際には、止まった時には通知メールを飛ばすとか、一定時間ごとにアライブメールを飛ばすといった機能は追加するべきでしょう。