RPAという単語も、だいぶ一般ビジネスパーソンの間でも普及してきましたね。
ようやくIT業界以外の中小企業の経営者でも、RPAという単語を知っている人が増えてきた感じがします。
とはいえ、「AIとは違うの?」という質問も少なからずある訳ですが。。(苦笑)
まあ、それは栄枯盛衰の激しいテクノロジー関係の話ではよくあることで、技術的な垣根がわかりづらいことも一因でしょうね。
実際、RPAとAIの融合というのは、日に日に進んでいます。
話が逸れましたが、本題に。
なぜ、多くの企業ではRPA導入を進めていないのか?
答えから言いましょう。
ズバリ、『ほとんどの企業において、情報収集不足が原因で、RPAを導入出来ていない』
これに尽きます。
一番良くあるパターンとして、
①RPAという自動化ツールが人気らしい
↓
②どのくらいするものなんだ? 有名なツールを調べてみよう
↓
③1台導入するのに、毎年100万円ちかくするのか!
↓
④しかも、使いこなすのに、結構スキルが要るらしいぞ
↓
⑤うちみたいな中小企業では無理だな
↓
⑥コスト的にもスキル的にも、時期尚早ということで、RPA導入は諦めた
といった感じです。
明らかに「情報収集不足」と「思い込み」です。
車購入を考え、TOYOTAの販売店に行ったが、自分の条件に合ったものがなかったので、車購入を諦めた!というのと同じですね。
もうちょっと調べれば、HONDA、MAZUDAやSUZUKIといった名前も出てくるでしょう。
単に荷物や人の運搬が目的というのであれば、TOYOTAに限る必要はありません。
価格がネックなら、中古車もある。
RPAも同じく、(中古はありませんが)大から小まで幅広いツールがあります。
いまや、どこの会社でも(金額的には)RPAを導入できる!
日本において、最も目につきやすいRPAツールというと、「WinActor」、「UiPath」、「BizRobo!」ですね。
この3つで、日本のRPA市場の約7割を占めていると言われます。
この3社とも、色々と手を変え品を変え、安く見せる工夫はしていますが、それでも中小企業(中堅企業を除く)には少々厳しい価格帯でしょう。
なので、ここから相見積もりを取ると、社内稟議に上げる前に心折れるのではないでしょうか。
実際のところ、余程特殊な利用方法でなければ、充分利用に耐えるRPAツールは、結構登場しているのです。
価格もピンキリなので、中小企業どころか、零細企業でも支払えるレベルだったりします。(私も数年前から個人で導入して、株価チェックなどに使っています。)
それでいて、高額なRPAツールと比べても、成果物自体(※1)は同じ。
※1・・・成果物とは、完成品として納品されるモノのこと。ホームページであったり、マクロの組まれたひな形エクセルシートなど。
上記の「日本3大RPAツール」以外のRPAツールを選ぶことでのネックをひとつ挙げるとすれば、サポートの部分でしょうか。
仮に電話サポートなどのサービスが付いてくるものであっても、最初の最初、右も左も分からない状態では、不十分だと感じる人は少なくないでしょう。
かといって、マイナーなRPAツールでは、初心者向けのレッスンもほとんどやっていないので、ある程度は自分で調べて進めていける人でないと行き詰るかもしれません。
本当にRPAツールを導入するメリットはあるのか?
最大の導入障壁の1つである「コスト」ですが、仮にライセンス料を「10万円(年間)」としましょう。
1か月で言えば、1万円以下です。
1度ロボットを作ってしまえば、その作業は自動化されて、人が側にいる必要がなくなります。
人が関わる必要がなくなるということは、
・その分、人件費が無くなる
・処理時間が3分の1以下
・ヒューマンエラーがなくなる
・担当者に他の仕事をやって貰える
・ひいては、残業時間が削減される
・人事異動などでの引継ぎが簡単になる(仕事を詳細に教える必要がない)
ということになります。
コロナの影響もそうですが、より一層の生産性向上が問われるようになっています。
自動化することは、会社にとって、良いことばかりです。
伸びている会社というのは、会社の規模や業種に関わらず、こういった新しいものの導入が早い傾向がありますね。
1度導入すれば、その恩恵がずっと続くものでもありますから。
そういった意味で、「月1万円も捻出できない」、「自動化する仕事がそもそもない!」というのでなければ、RPAツールを導入しない理由がないと個人的には思います。
実際、ちゃんとRPAツールが稼働すれば、会社にとって必要不可欠のツールとなり、「もっと早く導入すべきだった!」という会社は多いですね。