以前、ネットニュースを見ていて、思わず皆にも教えたい!と思ったものがあります。
それは、コインパーキングの稼働率についてです。
業界の中でも有名な会社の社長さんが、
「我々が求めるコインパーキングの稼働率は、60%なのです!」(数字は曖昧ですが、その前後だったはずです)
と仰っていたのです。
ここでの「稼働率」とは、空きスペースがどのくらい埋まっているか?ということになります。
思わず、「えっ!?」と。
素人的には、高ければ高いほど、無駄がなくて良いのでは!?と思ったのですが、実際には違うそうです。
その理由としては、「あまりにも稼働率が高すぎると、あそこはいつも埋まっていると思われて、利用されなくなるからです。」とのこと。
そんな考え方があるのですね!
やはり、何でもある程度の「余裕」は、大事なようです。
話を本題に。
「忙しさ」の代償は!?
私が昔働いていた職場の1つに、とても忙しい会社がありました。
毎日朝10時くらいから、15時くらいまで忙しいので、なかなか昼に昼飯を食べれないことも少なくありませんでした。
その会社に入った当初は、「色々と現場の意見をあげて、会社の効率化に役立とう!」と意気揚々としていました。
しかし、あまりに忙しいと当初の想いは無くなり、日々目の前の業務をこなすのに精一杯になりましたね。
そこで初めて、『木こりのジレンマ』というものを実感しました。
木こりのジレンマというのは、こんなお話です。
ある木こりが、頑張って木を切っていました。
そこに通りがかった旅人がその様子を眺めていましたが、一生懸命ノコギリを挽く割には、なかなか作業がはかどらないのです。
どうやら使っているノコギリが良くないようです。
そこで、旅人は言いました。
「ノコギリを研いだほうが良いのでは?」
すると、木こりは答えました。
「わかっちゃいるんだけどね、木を切るのに忙しくて、それどころじゃないよ。」
如何でしょうか?
ある話では、
8時間のうちに木を切り倒さなくてはいけないと言われた木こりが2人いました。
片方は、時間が無い!ということで、すぐにさび付いたノコギリで挽き始めました。
しかし、もう片方は、ノコギリを研ぐことに5時間を費やしました。
結果どうなったか?
言わなくてもわかりますよね。
会社においての慢性的な忙しさは、往々にしてシステムが上手く回っていないことが原因です。
そんな状態では、新しく人を採用しても、すぐに辞めてしまうということが少なくありません。
だって、そんなに忙しい状況では、新人教育もままなりませんから!
やはり根本的な問題解決をするために、歯を食いしばってまとまった時間を取り、しっかりと改善策をまとめて施行する必要があります。
苦しいのに、改善策が出てこなくなるのは何故?
とはいえ、忙しいさなか、さらに仕事を増やすというのは、余程の人でないとやらないでしょう。
また、現場の忙しさを経営層が分かっていない場合も多く、改善案を出しても「あいつらはすぐに楽しようとする。」とか、「なんでもお金を使って解決しようとばかり考える。」として、取り合わない会社も少なくないと思います。
とはいえ、経営層の気持ちも分からなくはありません。
過去において、部下に言われて購入したサービスが、十分に使われることなくそのままになっているというケースも少なくないですから(苦笑)
私も上司が良かれと思って購入してくれたサービスがありましたが、思ったほど使い物にならなかったり、使い方を覚えるのが面倒くさくて、そのままにした経験があります。(まあ、購入前に相談してくれない上司も悪いのですが。)
でも、経営者だけでなく、課のリーダー、プロジェクトのリーダーといった小さなグループの統率者が、業務効率化・システム改善に頭を使わなくなっている状況というのは、問題がありますよね。
その配下の人達は、日々疲弊していくだけという状況になってしまいますから。
では、どうすれば解決するのでしょうか?
リーダーを忙しさから解放するには?
結論としては、どこかの時点でリーダーが歯を食いしばって変革するしかない!ですよね。
その上の人は、それをサポートする環境作りが当然求められます。
場合によっては、強制的に一時業務を止めてでも、行う必要があるかもしれません。
どの業界でもそうですが、劇的に業績を伸ばしている会社は、ほぼほぼ例外なく新しいシステムへの導入に貪欲です。
業績が伸びているから投資出来ているのか、投資しているから業績が伸びているのか?と言われれば、後者でしょう。
TOYOTAの改善に代表されるお金を使わない方法もありますが、どちらにしても経営にはイノベーションを産むために、一定の時間的・精神的余裕が必要だと思います。
その「時間的・精神的余裕」を産むために、ルーチンワークを自動化しませんか?