ここでは、RPAスペシャリスト = RPAツールの習熟者という定義にしています。

私もかれこれ、3つのRPAソフトを使いまわしてきました。

朝から晩までRPAソフトをいじっている環境もあり、かなり熟練してきた方だと思います。

 

さて、そんな私が思う「RPAスペシャリスト」とは?

 

■使うRPAツールで、差が出るものなの?

ご存知の通り、現状のRPAツールは発展途中で、ほとんどのRPAツールがそれ単品では「CLASS1」になります。

日本市場では、3つのRPAツールがシェアの7割を占める状態になっていますが、それでもRPAツールを販売している営業マン曰く、「他社を含めて、出来ることはほぼ同じ。後は見せ方の問題で差が付いている。」という状況です。

つまり、RPAツールが生み出せる「成果物」としては、どのツールを使っても同じものが出せるということです。

もちろん、厳密に言えば、「処理スピード」や「ツールの扱いやすさ」、「コストパフォーマンス」といった角度から見れば、甲乙は付いてきます。

 

以上を前提条件としてお話しますと、RPAソフトそれ単体では、出来ることに差は付きづらいのが現状です。

また、「デスクトップ型」と「クラウド型」といった比べるものが異なれば、当然話も変わってきますので、ここではその差については扱いません。

 

■RPAにおいて、スペシャリストになるには?

では、RPAツールの中級者と上級者を分ける要素は何でしょうか?

それは、ズバリ「RPAツール以外の習熟度」です。

RPAツールを実際に使ったことの無い人が聞くと、「??」だと思いますが、RPAツール単体で出来ないことは結構多いのです。

そのうえ、処理スピードを大きく上げたい!といった要望が出てくると、RPAツールでは対応できないことが多いですね。

 

例を挙げると、何万行もある表データから、日付を拾い、更に祝祭日だけ抽出したいとします。

RPAツールでも可能ではあるのですが、かなり時間が掛かります。

もし会社の都合で、「お願いしてから3分後には、データを出せるようにして!」と言われたら、RPAツール単体では無理でしょう。

そういった場合には、Excelの関数などを使うことになります。

RPAツールには、通常、マクロ(VB)やJavascript、FTP、SQLといったものに指示を送るパーツがあります。

それをシナリオの中に入れることで、格段の速さで処理を終えることができるようになります。

 

 

RPAもその本質は、プログラミングです。

色々な部品を組み合わせることで作り上げ行く、パズルの要素が強い作業です。

ですので、持ち駒(他スキル)が多い方が、その利便性を発揮させられる仕組みになっています。

逆に、持ち駒が少ないと、その組み合わせが思いつかないので、RPAを活かしきれないという状況になります。

という訳で、RPAツールだけの知識で行けるのは、中級者迄ではないでしょうか。

上級者を目指すとなると、VBAやエクセル関数などが必須になってくると思います。(もちろん、それが必要な作業をするかは、現場によりますが)