RPAには、大きく分けて2つのタイプがあります。
それは、「インストール型RPA」と「クラウド型RPA」です。
詳細は過去に掲載した他の記事に譲るとしまして、ここでは簡単に。
■「インストール型RPA」
パソコンやサーバにRPAソフトをインストールして使います。
特徴としては、そのコンピュータに入っているソフトウェアも自動化できることです。
つまり、エクセルやワード、メールソフト、ブラウザだけでなく、独自のソフトウェアもRPAの自動化に組み込むことができるます。
2019年の現時点において、RPAはこの「インストール型」が優勢となっています。
■「クラウド型RPA」
クラウドというのは、インターネット上にサーバがあり、利用者としてはブラウザを介して利用するアプリケーションとなります。
世の中の多くのソフトウェアがクラウドの流れになっているのは、ご存知の通りです。
特徴としては、RPAソフトウェアをインストールするコンピュータを利用者が用意する必要がないことです。
もちろん、端末としてのPCやタブレット、もしくはスマートフォンは必要となりますが、機械に高いスペックを必要としません。
一方、デメリットは、自動化できることが限られるということでしょう。
■AI-OCRで人気なのは、「クラウド型」?「オンプレミス型」?
さて、本題の「AI-OCR」ですが、こちらも「クラウド型」「オンプレミス型」の区別があります。
そして、RPAとは異なり、「クラウド型」が優勢な状況です。
私個人としても、スキャナーで読み込んだ紙媒体のデータをデジタルに変換し、テキストに起こしてくれるのは、「クラウド型」の方が良い気がします。
なぜなら、
①手元で使っている自分のパソコンに負荷が掛からないから。
②AI-OCRの肝であるビッグデータ管理はクラウドに向いていると思うから。
です。
AI-OCRの強みは、「機械学習」です。
データが貯まれば貯まるほど、識字率が上がっていくということです。
ですので、そのデータをサービス提供事業者が有効に使ってくれて、より性能をアップさせてくれることを期待できます。
■AI-OCRで「オンプレミス型」を希望する人達
しかし、世の中には、敢えて「オンプレミス型」のAI-OCRを希望される方がいらっしゃるそうなのです。
理由は、「データ管理」であり、「個人情報保護」の為です。
簡単に言えば、申込書の類には個人情報が沢山入っているので、それをクラウドに上げるのは心配だ!ということです。
個人的には、官公庁ですら、AmazonのクラウドであるAWSの利用を決めたりしているので、「クラウドでも、もう大丈夫じゃない!?」と言いたくなります。
でも、これはそれぞれの会社のセキュリティポリシーに依るので、変えて頂くのは難しい問題ですね。
そんな「オンプレミス型」のAI-OCRですが、もちろん提供事業者は存在するので、サービスを受けることは可能です。
デメリットはメリットの反対ということになるので、社内にAI-OCR用のサーバを置き、運用することになります。
セキュリティの面ではアップしますが、ビッグデータの扱いや機械の運用保守の手間や費用が掛かってきますね。
しかし、処理する枚数がとても多ければ、コストとして安くなるかもしれません。
また、紙面に記述している人が限られる場合などでは、速く識字率をアップさせることもできるでしょう。
という訳で、AI-OCRも「オンプレミス型」と「クラウド型」の両方がサービスとして長く提供されていくことになるのかもしれませんね。