RPA関連の記事を日々見ていると、大体登場する業界は決まっていますね。
ご存知の通り、2トップは、「金融業界」と「保険業界」です。
どうして、この業界ではRPAに力を入れているのでしょうか?
RPAの導入決定が早かった理由
私が推測するに、
・会社の規模が比較的大きく、新しいものに投資する余力がある
・単純な事務作業がとても多く、RPAで自動化できる作業が多い
・人件費の占める割合が大きく、競争力強化のために作業の効率化が強く求められている
といった理由かと思われます。
実際、大手保険会社などでは、RPAによる自動化の目標も高く、
『RPAで年間100万時間の削減』
といったことを謳っており、しかも実際に達成orほぼ達成しているようです。
「100万時間」分の人件費
しかし、一言で「100万時間」といっても、実際はどの程度なのでしょうか?
仮に1日8時間労働のスタッフがいるとしまして、
100万時間=1,000,000時間 ÷ 8 = 125,000(日)
125,000日ということですが、年間の平均労働日数「241日」で割ると、
125,000 ÷ 241(日) = 518.7(人)
という訳で、約520人の人件費を削減できるということになりますね。
非正規のスタッフであれば、そのまま費用として減らすことができますし、正規のスタッフであれば、もっと生産性の高い仕事をしてもらうことができます。
手作業による事務作業は、どんなに優秀な人でも長時間行うと一定の割合でミスが出てきますが、RPAの場合、ロボット設計にミスがなければ、ノーミス&短時間で仕上げてくれます。
そう考えると、RPAの本格的な導入にいち早く踏み切った理由が分かりますね。
実際、AI-OCR+RPAの作業においては、全自動&ノーミスとは行かず、目視によるチェックをスキームに入れる必要がありますが、それでもかなりの労力を削減してくれているはずです。