ここでの「RPAの勉強」というのは、RPAツールの使い方・操作方法という意味です。
ご存知の通り、RPAツールを販売している会社は、こぞって「RPAツールは簡単!」と謳っています。
で、実際はどうなのか?
普通の事務員の人では、使えないのか?
個人的な見解から言えば、
『難しいとは思わないが、いうほど簡単でもない』
という感じです。
使うRPAツールにもよりますが、普通の人で脱初級するのに「60時間」くらいじゃないかと思います。
もちろん、独学ではなく、ちゃんとした人が教えることが前提です。
60時間というと、一日8時間労働として、営業日計算で2週間かからないくらいといったところでしょうか。
60時間ということだけを抜き出して資格試験と比較した場合、かなり簡単な部類に入ると思います。
ちなみに、60時間というのは脱初級レベル、ペーパードライバーのようなものでなので、実際には場数を踏まないと、一人で実務をバリバリという訳にはいかないですね。
ロボット作成の何が難しいのか?
最初の躓きポイントとしては、「フローチャートを頭の中に、パッと描けるかどうか?」という点です。
手作業で行っているものを自動化するにあたり、フローチャートに落とし込む必要があります。
その際に、変数とかループとかをどう使えばよいのだろうか?と迷う個所が出てきます。
こういったことは、ある程度「定石」と呼ばれるパターンがあるので、そこを知っているかどうかという問題であることが多いのです。
しかし、プログラマー経験者ならいざ知らず、一般の人だと躓いても当たり前でしょう。
つまり、RPAツールの操作をマスターするためには、多くのパターンを経験し、覚える必要があるということです。
センスのある人だと、教えていなくても、パズルを解くようにパッと閃く人もいますが、そう多くはないはずです。
通常のプログラミングと同じく、1つの操作を実現するのに方法が複数ある場合もあり、そういった自由度があることもまた難しく感じさせているような気がします。
次は、「各RPAツールに備わっている機能のうち、どれを選べばよいのか?」ということです。
どのRPAツールも、それなりに機能数があるので、その基本的機能や使い方をマスターするのにも、それなりに時間が掛かります。
機能だけを一気に覚えても、滅多に使わない機能はすぐ忘れてしまいますし、腹落ち感がない状態では実践で使えません。
これを乗り越えるためには、ずばり「数をこなす」しかないと思います。
1つでも多くのロボットを作成したり、他の人が作ったロボットを見て読み解くことを繰り返すのです。
このあたりが、独学が難しいとされる理由でしょうか。
独学だと、触れられるロボット作成例が限られますからね。
また、作成した後に、批評してくれる人がいないというのも、成長に大きく関係する部分でもあります。
最後になりますが、ロボット作成中はイライラさせられることが結構ありますが、最初から最後までスムーズに流れると、とても気持ちが良いものです。
特にいままで自分が手動で対応していた作業が、RPAにて一気に流れていく様を見るのは、爽快感がありますね。
そして思うのです。
「もっと早くに自動化すればよかった!」と。