Dog:巷でよく「RPA」ソフトの研修、ハンズオンセミナーっていうのかな。やっているよね?

Robo:そうですね。WinActorとUiPathがほとんどですけど、やってますね。

Dog:あれって、行く価値ある?

Robo:興味あるのですか? 私、参加したことありますよ。

Dog:で、どうだった? 良かった? お金払う価値あった?

Robo:では、今回、その経験談をお話しましょうか。あくまでも個人的見解なので、ご了承くださいね。

 

■「WinActor」の有料講習に参加してみた!

RPAソフトを使い始めてから、もう1年以上になるのですが、「WinActor」は個人が無料で使えないこともあり、恥ずかしながら「WinActor」にはそれまで触ったことがなかったのですよ。

ご存知の通り、日本においてRPAソフトのNO.1シェアは「WinActor」なので、強い興味はあったのです。

そこで時間に余裕があったので、東京で開催されているハンズオンセミナーに参加してみたのです。

ハンズオンとは・・・ハンズオン(Hands-on )とは、体験学習参加体験、実用的体験、インタラクティブ体験、実習、実験、体を使うことによる学習補助教育手法を指す。 ハンズオンセミナーは専門家から直接手取り足取り指導を受けること。 教科書で学ぶだけでなく実際に行った方が学習効果が上がるという考えに基づく。(Wikipediaより)

 

講義のコースについて

そこでのコースは、「初心者向け」と「上級者向け(らしい)」の2つが開催されていました。

通常であれば、初心者向けのコースを選ぶべきなのでしょうが、私は他のRPAソフトであれば使いこなせるレベルだったので、いきなり「上級者向け」コースを申し込みしました(笑)。

金額は「54,000円(税込み)」で、1日7時間の2日コース

会場はレンタルルームを借りて開催されていました。

1テーブルに2台のノートパソコンが並んでおり、少し厚めでカラフルなテキストを貰って着席。

司会者が1人と、サポートが2人の合計3名体制。

私が参加した時には、MAX18名くらいの会場で、7名ほどの参加がありました。

見た感じ、遠方から来ているっぽいスーツケース持ち込みの人もいたり、会社からの指示で来たのかな!?という人ばかりでしたね。

事前に用意された各ノートパソコンには、WinActorとフォルダが用意されており、それを使ってテキストにあるロボット(シナリオ)を作成するというものでした。

パソコンのメモリは4GBということで、あまり高くないスペックでしたが、研修の内容では特に遅さを感じる場面はなかったですね。

 

 

講義の内容について

さて、問題の講習は?というと、基本、テキストに沿ってWinActorを動かし、テキスト通りに行かなければ、サポートの人を呼んで教えて貰うという流れでした。

正面にはプロジェクターを使って大きなスクリーンに画面を映し、司会者が進めるのですが、Windows画面の表示が小さいことと、薄暗いこともあり、ちゃんと見えませんでしたね。

エクセルファイルやWinActorの変数などは、文字や数字を扱うので、小さいと見づらいんですよ(涙)

 

サポートの人に聞くと、このセミナーも相当回数開催しているそうですが、テキストに誤字もいくつかあったし、正面のスクリーンにしても画面拡大するなど改善の余地は結構あると感じました。

途中、休憩をはさみながら行われるのですが、ずっとパソコンを相手にしていると肩や目が痛くもなります。

慣れない机とノートパソコンのせいか、1日が終わった頃には右肩が痛くて、腕上がらなくなっていました。(私、毎日パソコンは使っているのですけどね。)

 

そして2日目。

昨日の応用的な作業の自動化を学びました。

とはいっても、やることは同じ。

テキストをひたすら真似して、マウスとキーボードを動かすのみ。

現在の業務の中から、「どの作業をRPA化するか/できるか?」という作業の洗い出しなどの手法説明も期待していたのですが、テキストに簡単に概要が書かれている程度で、具体的な説明はなし。

最後に、このセミナー以外にもロボット作成派遣などのプランの宣伝も行われた後、アンケートに記入して、終わった人から退出OK。

帰宅後、WinActor1か月間無料利用可能なライセンスが送られてきており、「これで復習してください」ということなのでしょう。

 

ハンズオンセミナー受講後の感想

ここからは、完全に個人的な感想を述べさせていただきます。

「行ってみて良かったか?」

と言われると、残念ながら微妙なところです。

普段、Udemyなどのオンライン講座を利用している身としては、この程度の内容と司会進行なら、オンラインで充分じゃね!?と感じました。

そうすれば、料金も5万円ではなく、1万円程度で済むだろうし。(それじゃ会社が儲からないかな。)

セミナーの進行スピードもWinActorの操作に慣れていない人には速く、司会者もただテキストを読み上げるだけなので、それだったら動画を見ながら各個人でやっても変わらないだろうと。

という訳で、料金に対しての満足度は低い結果となりました。

 

RPA初心者が、「初級者コース」を体験する場合には、これと違った感想になるのかもしれませんが、ある程度使える人から言えば、まあ自腹を切って通うほどの価値はないでしょう。

そもそも、2日程度のハンズオンセミナーで、RPAの知識ゼロ、もしくはそれに近い人がWinActorを使えるようになるのか?と言われると、かなり厳しいと思います。

一度作ったロボットと同じものは、テキストを見ながら作ることはできるでしょうが、オリジナルで少々複雑なものをサポート無しで!と言われると、普通の人では難しいと思います。

なので、「とりあえずRPAソフトを買って、従業員をセミナーに行かせれば、ある程度使えるようになるのでは?」という経営者の考えは幻想と言えるでしょう。

社員にRPAを覚えて欲しいと思うのであれば、やはり専門の人を1人派遣して貰って、実際に作って欲しいロボットを題材にマンツーマンor1対多で教えてもらう、そして何か月か成長をサポートして貰うという方法でないと難しいでしょうね。

以上が、私個人の意見になります。

 

しかし、「習う側」からの意見は上記の通りですが、逆に「教える側」の立場として言いたいことはあるでしょう。

もし私が教える側の立場で、受講生から不満を言われたら、こういうかもしれませんね。

「いや、そもそもプログラマーでも無い人が、RPAを2日でマスターとか、無理ですから!

では、講義にプログラムのレッスンを入れればよいのかというと、それやっていると今度はRPAを触っている時間が無くなります。

ただでさえ、時間内にこなせるロボット作成の実例は多くないのですから!

5万円程度では、これが精一杯です。もっと手取り足取りをご希望されるのであれば、申し訳ありませんが、RPAエンジニア派遣をご利用頂き、マンツーマンで教えて貰ってください。」

とこんな感じですかね。