弊社では、e-Learning以外に、ロボット(フロー)の「外注」も請け負っています。

私もRPAエンジニアとして、気が付けば3年以上働いている訳なので、複数のRPAツールを使って結構な数のロボットを作成してきました。

なのですが。。

 

いまだに、工数計算が苦手なのです(苦笑)

事前に作業量から、どの程度の時間が掛かるのか?を計算するのですが、作成したロボットの9割近く過少計算していますね。

少しでも安く提供したい!ということの裏返しでもあるのだ!と思いたいのですが、それでもほぼ毎回納品後に、「良心的といえばカッコいいけど、普通のシステム会社では、絶対に受注しない金額で受けているなぁ」と感じるほど時間が掛かっていますね(苦笑)

会社員としてロボットを作成していた時は、周りに比べても仕事が早い!と上司に言われていたので、ロボット作成スピード自体に問題がある訳ではないと思うのです。

 

では、なぜ当初の見込み通りロボットが出来上がらないのか?

答えは、「ほぼ必ずといっていいほど、すんなりいかない箇所が出てくるから!」です。

 

RPAのロボット作成で「すんなりいかない箇所」とは!?

事前に手作業で行っている時の画面を見せて頂き、頭の中では「ここはこうして、こういったファルダを事前に用意しておけば、大丈夫だな。あとは、ここをUI要素として取得して・・・」といったことを考えています。

しかし、実際に依頼を受けて作り始めると、

1.UI要素が上手く取れない・機能しない

パッと見では、問題なさそうに見えるのですが、いざPADでUI要素を使ったクリックなどを行おうとすると、思った通りに動いてくれないということがよくあります。

特に古いアプリケーションを自動化する時に起こりがちです。

これはさすがに見積りの段階ではわかりません。

実際にPADを使って、実際の画面をUI要素で取得して、アクションを使って動かしてみるまで、判別がつかないのです。

で、そうなるとほかの手段で当初の目的を達成する必要が出てきます。

通常であれば、1つのアクションを使って終わり!だったものが、ああでもないこうでもないと色々試していくうちに、結果として数時間経過ということは未だに珍しくありません。

 

2.(最初に)聞いていた話以上にルートが多い

簡単に言うと、当初話を聞いて頭に描いていた「フローチャート」が実際と大きく異なるということです。

例えば、最初の話では「フォルダは1つしか出てこない」ということだったのに、いざ作業に取り掛かってみると時折2つ以上のフォルダが出てくるといった感じで、フローチャートの枝分かれが増えるのです。

当然、枝分かれが増えれば増えるほど、作業量は増える訳で、テストの時間や回数も増えることになります。

まあ、これはお客様側の担当者の方もシステムのプロではないので、業務の棚卸の段階で見落とすことはよくあります。

外資系だったり、日系でもそれなりの規模のシステム会社であれば、追加の作業費を請求するのでしょうが、小さな会社である弊社では流石にそういう訳にもいきません。

超過分は、サービスで。。ということになっています(苦笑)

 

以上、2つ挙げてみました。

もちろん、見積りの段階である程度のバッファ(余裕時間)を持たせてある(つもり)なのですが、それでもほとんどのロボット作成で目測を誤っているのは、自分のことながら計算が甘いなぁと反省しています。直近の課題でもありますね。

ちゃんとしたシステム会社などでは、最初にしっかり作成条件をにぎっているか、不測の事態に対応できるよう、かなり多めにバッファを取っているのでしょう。

弊社から提出する見積書の金額の安さに驚かれることが少なくないのは、私が作業量を適正に見積もれていないことの証左なのでしょうね(苦笑)

 

という訳で、一応プロの自分でもこのように、ちゃんとトータルの作業時間を事前に正しく測ることは困難ですので、独学で頑張っている皆さんが思い通りに作業が進まないのは当たり前なのです。

RPAという「(RPAツールメーカーではない)他社が作成しているアプリケーションまでも自動化する」という特質上、想定外が起こりやすいのです。

もし、自分の仕事のスピードが遅くても、非が皆さんにあるのではなく、そういうシロモノだと考えてスケジュールを立てた方が良いと思います。