「RPA」というキーワードで検索していると、恐らく何度かは「RDA」という単語も目にすると思います。

まったくどうしてIT用語って、こんなにも略語が多いのでしょう!(苦笑)  

まあ、コンピュータの発祥が英語圏ということが一番の理由でしょうが。

 

それはさておき。 「RPA」と「RDA」は違うものなのですが、「あまり気にしなくても良い!」と解説するサイトがあるくらい、一人でRPAを利用するのであれば、確かにどうでもよい話ではあります。  

 

「RPA」と「RDA」

で、答えから言いますと、

■RPA ⇒ Robotic Process Automation
■RDA ⇒ Robotic Desktop Automation

であり、 RPAは、「複数のPCをまたいだ自動化」が本来の意味で、 RDAは、「1つのPC上での自動化」を指す場合に使われていることが多いのです。

もっと簡単に言えば、RDAを統括するサーバを置くスタイルがRPAであると考えてもよいでしょう。

ちなみに、市場に出回っている有名なRPAソフトの大半は、一部の小規模メーカーを除き、RDAとしても導入後にRPAとして拡張利用可能な造りになっているものが多いです。

なので、まずはRDAとして試験的に導入し、上手くいったら管理サーバを置き、全社的にRPAとして広げていくといったプランの中小企業も少なくありません。

とはいえ、拡張性にも幅がありますので、RPAソフト提供会社側で、サービスコンセプトとして「大企業向け」と「中小企業向け」という区分けはあります。  

 

「RPA」の価格は組み合わせの合計

ところで、世の中にある多くのPRAソフトの価格体系を見ると、組み合わせによって値段が大きく違ってくることに気づくと思います。

初めての方だと「そもそも会社の業務をRPAで自動化したいんだけど、一体どれを買えばよいのだろうか?最小限どれが必要なの?」と疑問に思われても仕方がありません。

簡単に言えば、RPAソフトはその用途別に分かれており、必要なライセンスを必要な分だけ組み合わせて購入するシステムです。

①作られたロボットを実行だけできるもの(それ単体では、ロボットを作れない)
②ロボット作成もできるし、実行もできるもの

といった区分けが一般的ですね。

そのため、社内の1台のパソコンだけで自動化の用が足りるのであれば、上記②を1ライセンス買えばOKです。  

<パターン1>

■各自のPCで行っていることを、それぞれ自動化したい。 これは、上記の「RDA」に該当します。

社内のパソコン5台で自動化を行いたい!というのであれば、少なくとも、②を1ライセンス、①を4ライセンス購入する必要があります。(1台でロボットを作成し、他のPCにロボットを配布する)

それぞれが各自で自動化のロボットを作成したい!というのであれば、②を5ライセンス購入することになります。  

 

<パターン2>

■全社的にRPA化を行い、管理も一元化して行いたい。 このパターンが、上記の「RPA」に該当し、複数台のパソコンが行っている作業を統括するサーバがあり、処理のモニターから負荷の分散化、スケジュール機能などの機能も備えています。  

とりあえず・・・でRPAを始めたとして、そのPCの台数が増えていくと、今度はどのPCでどんな自動化作業をしているのか?といった管理が難しくなるものです。

実際によくある話ですが、あまり将来的なことを考えず、手あたり次第に社内のRPA化を始めたところ、「野良犬」もとい「野良ロボット」と呼ばれる製作者や用途不明のロボットが社内に複数存在し、大きなトラブルを引き起こすことがあります。

将来的に大規模な自動化を考えているのであれば、最初の段階で拡張性を考えてRPAソフトを選んだ方がよいでしょう。