「ノンプログラマーでも、RPAは使える!」が嘘である理由

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RPAに関する記事を読み込んでいくと、世の中には2つの派閥があることに気づきます。

「RPAは簡単だ!ノンプログラマーにも使える!」派

そしてもう1つは、

「RPAはソフトメーカーが言うほど簡単ではない。ノンプログラマーでも使えるは嘘である!」派。

 

ここでは、前者を「簡単派」、後者を「困難派」と呼ぶことにします。

簡単派の言い分としては、大概こうなります。

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「RPAは、マウスとキーボードの動きを記録し、ロボットを自動的に作ってくれる機能があるので、誰でも簡単にロボットは作れますよ。また、プログラミング言語を覚える必要はなく、作業に合わせて画面にある”アイコン”を選んでいくだけですから、ロボット作成は簡単です。」

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以上です。

 

簡単派の言い分が本当か?と言われれば、「半分本当です」とお答えします。

RPAソフトメーカーがデモの画面などで、「ゴミ箱を空にするロボット」等を簡単に作って見せる通り、本当です。

ただ「記録」の機能は、精度がそれほど高くない為、ちょっと込み入った操作になると、上手く記録/再生できないことが少なくないことも付け加えておきます。

 

それよりも大きな問題点があります。

それは、記録の機能で作ったロボットは、「その動きしかできない」ことです。

つまり、同じファイルや同じサイトに対して、その動きを再現しますが、それ以外応用が利かないのです。

例えば、売上データから、請求書のひな型に数字を打ち込んでいく作業をさせたくても、「同じ会社」で「同じ金額」しか打ち込めないのです。

工場のロボットのように、全く同じ作業を数千回、数万回繰り返せばよいのであれば、それもOKですが、パソコン上の作業は違います。

請求書であれば、当たり前ですが、会社ごとに違う名前や数字が入らないとダメなのです。

 

 

続いて、困難派の言い分は、次の通りです。

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「RPAソフトというのは、言うほど万能ではありません。

一般的にプログラム言語を使って、社内業務を自動化する場合、いくつかの作業工程があります。

1.業務の洗い出し

2.業務フローの作成/設計

3.コーディング

4.例外処理/デバック

5.テスト

といった流れです。

こういった過程を踏まなくてはいけないのですが、実はRPAソフトができるのは、上記の「3.コーディング」の部分だけなのです。

コーディングとは・・・フローチャートや仕様書など設計文書に基づいて、プログラミング言語を使いソフトウェアのあたるソースコードを作成すること。(デジタル大辞泉より)

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以上です。

 

つまり、RPAソフトは、利用者が作業用アイコンなどをクリックしている裏で、命令をプログラミング言語に変換(コーディング)しているのです。

そのため、簡単派が言う「プログラミング言語を覚えなくても良い」というのは本当と言えます。

しかし、上記2.の「業務フローの作成/設計」から「コーディング」の間の作業が理解できないと、ロボット作成の時に「そもそも、どのアイコンをクリックして、何の数字や文字を入れれば良いのか分からない!」ということで行き詰ってしまうのです。

「ゴミ箱を空にする」といった簡単なものであれば良いのですが、ちょっと複雑な作業をロボット化するとなると、「もうお手上げ!」ということになります。

 

今や、RPAソフトだけでも相当数出回っており、「分かりやすいRPAソフト」を謳った商品も少なくありません。

とはいうものの、根底には上記のように「コーディング」の部分だけしかやってくれないため、プログラミングの素養の無い人がRPAソフトを使いこなすには、まだ敷居の高いものであるというのは否めないのです。

結論として、「RPAソフトを使いこなす為には、プログラマーである必要は無いが、プログラムの素養は要求される」というのが、正しい文章だと思います。